フィギュア世界選手権で出場選手数国別五輪枠が決定する条件システム・ルール解説 世界ランクでシミュレーション

毎年3月といえば、フィギュアスケートの重要な国際大会の一つでもある「世界フィギュアスケート選手権」が行われる時期であり、もちろん今年2017年もフィンランドのヘルシンキで開催されることが決定しています。

そして、今年2017年の世界選手権は普段の世界選手権よりもより一層大きな注目と重要度を集める大会として話題になっています。その理由こそ、この世界選手権が翌年のオリンピックの選手出場に大きく関与する大会となるからなのです。

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フィギュアスケートの世界選手権とはどんな大会?

フィギュアスケートの世界選手権とオリンピックとの密接な関係についてご説明する前に、簡単に「世界フィギュアスケート選手権」についてご説明しておきましょう。

フィギュアスケート界では世界選手権と呼ばれることの多いこの大会は、1896年に第1回大会が行われて以降、100年以上の歴史を誇っている由緒も歴史も権威もある非常に格調高いフィギュアスケートの国際大会です。

男子シングル、女子シングル、ペア、アイスダンスの各種目が行われ、それぞれで優勝者を含めた順位を競います。さらに、その各国の選手たちの成績によって、翌年の世界フィギュアスケート選手権の国別の出場選手数が決定するというシステムとなっています。この成績によって各国は最大3人(3組)の出場枠を確保できるという事になっているので、出場選手は次年度の出場選手確保のためのプレッシャーもかかってくるという、なかなかに重要度の高い、そしてプレッシャーも高い大会というのが特徴といえるかもしれませんね。

4年に一度のオリンピック前年の世界選手権は五輪代表出場枠に大きく影響

毎年のフィギュア世界選手権の結果によって翌年の世界選手権の出場選手が決定するのですが、冒頭で説明したように、オリンピック前年の世界選手権はオリンピック出場選手枠にも大きく関連することとなります。

2018年には韓国の平昌(ピョンチャン)でオリンピックが行われるので、今年2017年の世界選手権の結果が平昌五輪でのフィギュアスケートの出場選手に大きく関わってくるという事ですね。

前回大会の2014年ソチオリンピックの各国の出場選手数は2013年の世界選手権の結果で決められました。2010年バンクーバーオリンピックの場合は2009年世界選手権です。ソチでもバンクーバーでも男子シングルス、女子シングルスともに日本選手は3枠づつを与えられましたが、それもこれも前年の世界選手権に出場した日本人選手の好成績の賜物であるという事なんですね。

というわけで、オリンピック前年に行われる世界選手権の出場選手の果たす役割とプレッシャーはそれ以外の都市とは比べ物にならないほど大きくなってしまっているというのが実情というわけです。

オリンピック国別代表選手枠を決める世界選手権成績によるポイント・順位条件

それでは具体的に世界選手権での平昌オリンピック選手出場枠条件をご説明しましょう。以下がそのオリンピック出場枠獲得条件表です。

出場人数(組数) 3人(組)枠となる条件 2人(組)枠となる条件
1人 2ポイント(2位)以下 10ポイント(10位)以下
2人 合計が13ポイント(13位)以下 合計が28ポイント(28位)以下
3人 成績上位の2人(組)に対して2人(組)の時の計算方法を適用 成績上位の2人(組)に対して2人(組)の時の計算方法を適用

表中にポイントとありますが、このポイントというのは世界選手権の順位と考えてもらえればいいです。つまり、2ポイント=2位という事ですね。合計が13ポイントという事は、合計順位が13位であるという事です。これを頭に入れたうえでこの先をお読みいただければ随分とわかりやすくなると思います。

2017世界選手権に出場する各日本代表選手たち一覧

上に説明した条件に今年2017年の日本選手団の状況を当てはめてみましょう。2017年のフィギュアスケート世界選手権日本代表は以下の通りです。

男子シングル 3 羽生結弦、宇野昌磨、田中刑事

女子シングル 3 樋口新葉、三原舞依、本郷理華

ペア     1 須藤 澄玲 / フランシス・ブードロー= オデ

アイスダンス 1 村元 哉中 / クリス・リード

この中で注目されるのが、男女シングルの出場枠の3が確保できるのかという点でしょう。ここ2大会のオリンピックでは日本は常に男女とも3枠を確保してきました。今回もこの出場枠3を死守できるかどうかというのは、ある意味日本の男女シングル出場の代表選手にとっては大きなプレッシャーとなってのしかかってくる要因にもなるでしょう。まさに責任重大なのです。

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世界ランキングトップ3内に羽生結弦、宇野昌磨を擁する日本男子シングル

それでは、最新のISU世界ランキングを参考にシミュレートしてみましょう。まずは男子シングルから。

世界選手権出場の日本男子選手のISU世界ランキング(2017年3月現在)は以下の通りとなっています。

羽生結弦  1位
宇野昌磨  3位
田中刑事 21位

仮に世界選手権での順位がこの世界ランキング通りになったと仮定しましょう。すると、先に説明した出場枠確保条件に照らし合わせると、日本人の獲得ポイントは以下の通りとなります。

出場3選手のうち上位2選手の合計ポイント(合計順位)は、羽生結弦選手の1位と宇野昌磨選手の3位という事で、合計4ポイント(4位)という事となり、3枠確保の条件となる合計13ポイント(13位)以内の条件をクリアし、平昌オリンピックの日本選手出場枠3枠を確保することとなるのです。

もちろんケガなど不測の事態も考えられるため楽観視はできませんが、男子の場合は出場選手の世界ランキング的にも3枠確保の可能性はかなり高いといえるかもしれません。

仮に羽生結弦選手が2017世界選手権で優勝した(1位)と仮定しましょう。そうなると、宇野昌磨選手か田中刑事選手、この二人のどちらかが12位以内に入れれば3枠確保という事となります(1位+12位=13位で3枠獲得の条件をクリア)。計算式的にはこのような考え方となります。

世界ランク2位の宮原知子を欠く日本女子シングルは総力戦で臨む!

続いては女子シングルに参りましょう。以下が世界選手権出場予定の日本女子選手の最新のISU世界ランキング(2017年3月現在)です。2位にランキングしている宮原知子選手は怪我のために欠場を表明しています。

本郷理華  8位
三原舞依 21位
樋口新葉 22位

男子と同じように、仮にこの世界ランキング通りに世界選手権の順位となったと仮定して条件に当てはめてみましょう。すると、上位2名の本郷理華選手8位と三原舞依選手の21位を合計すると、29ポイント(29位)という事となり、合計13ポイント以下条件の3枠に届かないばかりか、合計28ポイント以下という2枠確保条件にもギリギリ届かずに1枠確保という事となってしまいます。

もちろん、このランキング通りに行くというわけではないのであくまで机上の論理にすぎませんが、ランキングを参考にすれば男子に比べれば苦戦が予想されるというのが、女子シングルの現状なのは間違いないでしょう。

もちろんランキング上位選手の中には世界選手権に出場しない選手も複数います。日本人選手は若さもあり、伸び盛りで勢いに乗れば一気に表彰台さえも狙える力は兼ね備えていますし、個人的には出場3人のうち2人で13位以内というのは決して実現不可能なハードルではないと思います。

ただし、必要以上に悲観的になる必要もないですが、もちろん楽観視出来る状況でもありません。日本選手は3人の総合力で勝負してほしいですね。失敗を恐れずにチャレンジしていい結果を期待しましょう。

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