日本プロ野球ペナントレースシステム解説 クライマックス(CS)・日本シリーズ勝者≠リーグ優勝球団のパターンも?

毎年セ・リーグとパ・リーグが約半年間の各リーグ戦を戦い、その勝者がセパ各リーグのクライマックスシリーズに進出、更にその勝者同士が日本一をかけて戦う日本シリーズで激突し、その年の日本一のプロ野球球団を目指す、日本プロ野球機構(NPB)のペナントレース。

しかし、うちの母のように巨人のV9時代の頃からのそんなにコアでもないファンの中にはイマイチ現在のプロ野球日本一球団の決定方法をハッキリと理解していない人もいるようです。確かにV9時代と今とでは比較にならない程システムが変わっています。

というわけで、ここでは日本プロ野球における現在の日本一チーム及びリーグ優勝チームの決定プロセスを解説していきたいと思います。

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現在のペナントレースは同一リーグ球団と125試合、交流戦18試合の計143試合

まずはセ・パ両リーグの各6球団がそれぞれのリーグの優勝を賭けて戦う、ペナントレースから行きましょう。ここは昔からそんなに変わっていません。3月末に開幕して約半年間の長丁場のリーグ戦を戦い、1位になったチームがリーグ優勝の栄誉に輝くというシステムです。現在ではセパ交流戦が間に挟まれているのが最も大きな違いでしょうが、それを含めた勝敗数で競うという事ですので、大筋では昔と同じといえば同じでしょう。

現在のペナントレースの各球団の試合数とその内訳は以下の通りとなります。

全143試合

うち同リーグ球団と25試合づつ125試合
異なるリーグの球団と3試合づつ18試合

セ・リーグの巨人軍を例にとれば、同じセ・リーグの広島、阪神、DeNA、ヤクルト、中日と25試合づつ戦い、パ・リーグの日ハム、ソフトバンク、ロッテ、西武、オリックス、楽天と3試合づつ戦ったトータルの成績という事となります。

各球団が上記143試合を戦い抜いたうえで最も成績の良かったチームがリーグ優勝を果たしてペナントレースを手にするというわけですね。セパ交流戦が加わったのが昔との大きな違いですが、半年間の総成績によって順位を決めるというのは昔と同じといっていいでしょう。

ペナントレース2位と3位が最大3試合を戦うクライマックスシリーズファーストステージ

さて、問題はここからです。

以前であれば、ペナントレースが終わってセントラル・リーグの優勝チームとパシフィック・リーグの優勝チームが日本シリーズで戦って日本一を決めるというのが昔のプロ野球の慣例でした。

しかし現在では「クライマックスシリーズ」というものがあります。この「クライマックスシリーズ」こそが話しをややこしくしている張本人といっても過言ではありません。

ちなみに、日本プロ野球界ではペナントレースが終わってのこのクライマックスシリーズから日本シリーズまでの短期決戦を「ポストシーズン」と呼びます。

ポストシーズンにおけるクライマックスシリーズとは、セパ両リーグのペナントレースの成績で3位以上となったチームが日本シリーズ出場権をかけて戦う短期決戦の事を言います。

まず最初にペナントレース3位チームと2位チームが最大3試合を戦います。この2位と3位の戦いをクライマックスシリーズのファーストステージといいます。

このクライマックスシリーズ1stステージでは先に2勝したチームの価値となります。もしも引き分け試合がこの3試合の中に含まれ、1勝1敗1引き分けであるとか、ほぼ無いとは思われますが3戦3引き分けという、トータル勝敗数で両チームが並んだ場合にはペナントレースで上位の成績を挙げた2位チームの勝利という事となります。

ちなみにこのファーストステージは3試合すべてを2位チームのホームゲーム(フランチャイズ球場)で戦うという事となります。3位チームにとっては全てアウェーでの試合という事となります。

ファイナルステージは1位チームが1勝アドバンテージを持った6戦4勝で日本シリーズへ

クライマックスシリーズの1stステージで勝ったチームが今度はペナントレース1位のチームと戦うのがクライマックスシリーズのファイナルステージとなります。

ペナントレース1位チーム VS 2位・3位チームの勝者

という図式です。

こちらのファイナルステージは全6試合で先に4勝したチームの勝利となります。そしてこのファイナルステージでは1位チームに最初からボーナスとして1勝が与えられる事となります。

つまり、1位チームは実質3勝すれば勝ち抜けるという事となります。3勝+ボーナスの1勝で4勝という計算です。ファーストステージ勝者には当然ボーナスがありませんから、全て自力で4勝しなければならないという事です。

1位チームは6試合のうち3勝すれば勝ち、2位or3位チームは6戦4勝が必須条件となるという事です。この差はかなり大きいですね。さらにこのファイナルステージ6試合は全てペナントレース1位チームのホームグラウンドで行われる事となります。

そして1stステージと同じく、引き分けが入って勝敗数がタイになってもペナント1位チームが勝ちぬけという事となります。

これらのシステムを踏まえたうえでのファイナルステージ勝者がいよいよ日本一を決める大舞台、日本シリーズに出場するという事になるのです。

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過去の日本一チーム一覧に見るリーグ優勝チーム以外が日本一になるという逆転現象

そして日本シリーズ(正式名称は日本選手権シリーズ)ではセ・リーグとパ・リーグそれぞれのクライマックスシリーズを勝ち抜いてきたチーム同士が最大7試合を行い、先に4勝した方が晴れて日本一という事となります。ここに関してはずっと昔から変わっていない不変のシステムですね。

と、ここまで見てきて勘のいい方、プロ野球に詳しい方なら既にとっくにお気付きでしょう。何かおかしいですよね。

その答えの前にまずはここ10年のセ・パ両リーグの優勝チームと日本シリーズで勝って日本一に輝いたチームの一覧をご紹介しましょう。

開催年 日本シリーズ優勝 セ・リーグ優勝 パ・リーグ優勝
2007年 中日ドラゴンズ 読売ジャイアンツ 北海道日本ハムファイターズ
2008年 西武ライオンズ 読売ジャイアンツ 西武ライオンズ
2009年 読売ジャイアンツ 読売ジャイアンツ 北海道日本ハムファイターズ
2010年 千葉ロッテマリーンズ 中日ドラゴンズ 福岡ソフトバンクホークス
2011年 福岡ソフトバンクホークス 中日ドラゴンズ 福岡ソフトバンクホークス
2012年 読売ジャイアンツ 読売ジャイアンツ 北海道日本ハムファイターズ
2013年 東北楽天ゴールデンイーグルス 読売ジャイアンツ 東北楽天ゴールデンイーグルス
2014年 福岡ソフトバンクホークス 読売ジャイアンツ 福岡ソフトバンクホークス
2015年 福岡ソフトバンクホークス 東京ヤクルトスワローズ 福岡ソフトバンクホークス
2016年 北海道日本ハムファイターズ 広島東洋カープ 北海道日本ハムファイターズ

この表の2007年と2010年に違和感の正体が隠されています。

2007年にはセ・リーグ優勝球団ではない中日ドラゴンズ、2010年にはパ・リーグ優勝チームではない千葉ロッテがともに日本一に輝いているのです。

どういう事かといいますと、両チームは紛れもなくクライマックスシリーズを勝ち抜いてリーグの代表として日本シリーズに進出してきたチームです。ただし、リーグ優勝チームではないという事です。

つまり、クライマックスシリーズの結果がどうなろうが、リーグ優勝はペナントレースの公式143試合を戦って1位となったチームだという事です。

という事は、リーグ優勝以外の球団が日本一になるという逆転現象が生まれるという事なのです。千葉ロッテが2010年にペナントレース3位から日本一になった快進撃を「史上最大の下剋上」と名付けて社会現象になりましたが、下のチームがリーグ優勝チームを破って日本一になる可能性が大いに生まれるのが現在のクライマックスシリーズというシステムなのです。

ペナントレースからクライマックス、日本シリーズの日本一決定の流れには賛否両論が

リーグ優勝チームが日本シリーズに出場する事さえ出来ない可能性がある現在のこのペナントレース→クライマックスシリーズ→日本シリーズという流れについては、導入から10年以上が経過した現在においてもまだ賛否両論が大きく分かれているというのが実情です。

リーグ優勝球団として名前が記録に残るとはいっても、もし143試合のペナントレースで1位になっておきながら日本一を決める舞台に立つ事さえできなかったとしたら、実質そのチームはリーグ優勝の喜びどころではないでしょう。そんな喜びも吹っ飛ぶほどに悔しさと敗北感に支配されるであろうことは容易に想像できます。

クライマックスシリーズには消化試合を減らしたり、観客動員の増員、テレビ中継などによる放映料収入の増加といったメリットも当然あるのですが、個人的には失うものの方が多いと個人的には思いますね。

やはり半年間の長丁場を制した球団に敬意を払い、日本シリーズ出場資格を無条件で与えて日本一になる資格を与えるべきだとわたしは思いますね。例えひいきチームが下剋上で日本一になってもわたし的にはやはりもやもや感が残ってしまうと思いますので・・

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