選抜高校野球大会(春の甲子園)出場校決定システム解説 各地方の出場枠や21世紀枠、記念大会説明も

もはや日本の国技といってもいい国民的スポーツ、「野球」。

その中でもプロ野球と並んで日本人に愛されているのが高校野球でしょう。

中でも日本一を決定する春夏の甲子園はそれぞれの季節の風物詩といってもいいほど野球ファンの中に染み付いているといっていいのではないでしょうか。

しかし意外と分かりにくいのが、「春の甲子園」こと、春の選抜高校野球大会の出場校がどうやって決まるのか??という事。ここではそんな春の選抜の全国各地の高校野球チーム出場に関するシステムを説明していきたいと思います。

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夏の選手権とは違い、予選のない春の甲子園。出場校はあくまで選考委員会で

選抜高校野球はその名の通り、選抜された高校が甲子園で行われる大会で日本一を目指して戦うものです。つまり、どんなに強くていい成績を残したとしても、選ばれなければ出場が叶いません。各都道府県大会(地方大会)で優勝すれば自動的に甲子園出場が決定する夏の甲子園(全国高校野球選手権大会)との決定的な違いはそこです。

それでは、高野連の定める春の選抜高校野球大会の出場校の選考基準をご紹介しておきましょう。

(1) 大会開催年度高校野球大会参加者資格規定に適合したもの。
(2) 日本学生野球憲章の精神に違反しないもの。
(3) 校風、品位、技能とも高校野球にふさわしいもので、各都道府県高校野球連盟から推薦された候補校の中から地域的な面も加味して選出する。
(4) 技能についてはその年度全国高等学校野球選手権大会終了後より11月30日までの試合成績ならぴに実力などを勘案するが、勝敗のみにこだわらずその試合内容などを参考とする。
(5) 本大会はあくまで予選をもたないことを特色する。従って秋の地区大会は一つの参考資料であって本大会の予選ではない。

最も重要なのは(4)と(5)ですね。試合の勝敗のみならず試合内容も参考とする。そして選抜大会に予選はなく、あくまで地区大会は選抜の対象となる参考資料に過ぎない・・・という事です。これが春の選抜の趣旨といってもいいでしょう。

選抜出場校決定に大きな影響を及ぼす秋季都道府県大会と地区大会

地区大会はあくまで参考資料・・とはいえ、やはり地区大会の成績は選抜において大きな参考とされます。というわけで、簡単に春のセンバツ高校野球までの一般的な道のりをご紹介しましょう。

大会名 開催時期 摘要
秋季都道府県大会 9月上旬~10月中旬 上位チームが秋季地区大会へ出場
秋季地区大会 10月上旬~11月上旬 翌年春に行われる選抜高校野球大会出場に大きく関与する大会

簡単に言いますと、各都道府県の秋季大会で上位(地区によるが大体上位2~4校)に入れば、続いて行われる地区大会(関東大会、近畿大会など各ブロック毎の大会)への出場権が得られます。さらにそこで好成績を残せば、翌年の春の選抜出場へ大きく近づくというわけです。

2017春のセンバツ優勝校・大阪桐蔭高校の優勝までの道のり

分かりやすいように2017年選抜優勝チームの大阪桐蔭高校(大阪)の2017年選抜優勝までの軌跡を例に説明しましょう。

  • 2016年秋季大阪大会準決勝で敗退しますが、続く3位決定戦で勝利し、大阪大会3位となって秋季近畿大会へと出場
  • 2016年秋季近畿大会では、1回戦、準々決勝に勝利してベスト4に進出しますが、準決勝で敗れてベスト4の成績に。しかしこの成績等を選考委員会に評価され、第89回選抜高校野球大会への出場校に選出
  • 第89回選抜高校野球大会で優勝を果たす

大阪府大会は3位、続く近畿大会もベスト4でしたが、その好成績やその他の評価によって選抜出場校に選ばれたという事です。最も危なかったのが秋季大阪府大会でしょう。準決勝で敗れ、3位決定戦でももし敗れていたら近畿大会への出場は叶いませんでした(大阪府から秋季近畿大会への出場枠は3校)。必然的に選抜出場もほぼ可能性0となっていたという、なかなかにスリリングな冷や汗ものの地方大会でした。

近畿、東海など全国各地方の一般選考出場枠 関東・東京、中四国は内訳が流動的

それでは、春の選抜甲子園大会への各地区ごとの出場枠を見てみましょう。

北海道  :1校
東北   :2校
関東・東京:6校
東海   :2校
北信越  :2校
近畿   :6校
中国・四国:5校
九州   :4校

これがここ最近では基準となっている各地区ごとの一般選考による出場校数です(記念大会は後述)。

このうち、関東と東京が合計6校となっていますが、大概は関東4校・東京2校か関東5校・東京1校かという振り分けになります。この振り分けについては各年の地区レベル等様々な事を考慮して決定されます。

中国と四国についても同じであり、合計5校の内訳は中国2校・四国3校の年もあれば、中国3校・四国2校の年もあり、これまた年ごとに色々な要素を勘案して決定されます。

一般選考は成績や地域性を考慮の上、上記の28校が選出される事となります。

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2001年から導入の21世紀枠出場校の定義 東日本と西日本+1の3枠

一般選考28校以外に3校が21世紀枠という特別出場枠の出場校として一般選考とは別に選ばれます。この枠は文字通り、21世紀初の大会となった2001年の第71回大会より採用されているシステムです。

この21世紀枠というのは、大会を主催する毎日新聞社によると

「勝敗にこだわらず多角的に出場校を選ぶセンバツ大会の特性を生かし、技能だけではなく高校野球の模範的な姿を実践している学校を以下の基準に沿って選ぶ。」

とした上で、

「少数部員、施設面のハンディ、自然災害など困難な環境の克服・学業と部活動の両立・近年の試合成績が良好ながら、強豪校に惜敗するなどして甲子園出場機会に恵まれていない・創意工夫した練習で成果を上げている・校内、地域での活動が他の生徒や他校、地域に好影響を与えている」

引用:毎日新聞

高校を一般選考とは別に選出する事となっています。

そして選考の結果、東日本と西日本から1校づつ、さらに地区を限定せずにもう1校、計3校が21世紀枠として選抜に出場するというわけです。

明治神宮野球大会優勝校所属の地区は翌年センバツの出場校プラス1

一般選考28校と21世紀枠3校の選出基準等を説明してきましたが、この計31校に加えて「明治神宮大会枠」というものも2003年の第75回大会から設けられています。

この明治神宮大会枠というのは、ピンポイントでどの高校が出場するのかを選ぶ枠ではなく、間接的に一般選考における地方枠を広げるという意味合いのものです。簡単にご説明しましょう。

全国の強豪高校10校によって優勝が争われる、11月に行われる「明治神宮野球大会高校の部」。この優勝校が所属する地区は、一般選考における出場枠が1つ増えるというものです。

例えて言えば、2016年の明治神宮野球大会高校の部の優勝校は近畿代表の履正社高校(大阪府)でした。この結果、2017年の春の選抜では、通常は6校選ばれるべき近畿地区代表の高校数が、7校となりました。このように、前年の神宮大会で優勝した高校の地区は翌年の選抜で出場枠が1プラスになるというわけです。

〇5大会は2校増枠、〇0大会は4校の増枠となる5年おきの記念大会

ここまで述べてきた各選考別の出場枠を合計すると32校となります。内訳は以下の通りです。

一般選考 :28校

21世紀枠:3校

神宮大会枠:1校

ただし、春の選抜高校野球においては記念大会という特別な大会が存在します。それは、大会回数の下一桁が5、或いは0の年、つまり5の倍数の年です。75回大会、80回大会、85回大会、90回大会・・といった区切りとなる大会ですね。こういった5回ごとの記念大会に関しては、通常の32校枠から増枠して普段の大会より多くの高校が出場する事となるのです。出場校に関してはこのようになります。

末尾が5の大会:34校(通常大会プラス2校)

末尾が0の大会:36校(通常大会プラス4校)

来年2018年のセンバツ高校野球大会は90回大会という記念大会ですので、36校が出場するという事となるのです。出場枠のプラス枠は基本的には一般選考枠が増枠となり、21世紀枠の3校と明治神宮野球大会枠の1校は固定され据え置きのままです。

つまり、末尾が5の大会は一般選考での出場校が30校となり、末尾が0の大会の場合は32校になるという事ですね。

春の選抜高校野球大会出場方法や大会概要のまとめ

というわけで最後に簡単なまとめです。

・出場枠は以下の通り。

一般選考枠は28校、21世紀枠3校、神宮大会枠1校の基本32校

・末尾が5となる大会は2校増の34校、末尾0の大会は4校増の36校

・各都道府県、各地区の秋季大会の成績はあくまで参考、予選無しの選抜による大会

ごく簡単にまとめるとこういった感じですね。

冒頭でも述べたように、各都道府県の大会で優勝したチームが甲子園に集まってくる夏の選手権に比べれば分かりにくいといえばわかりにくいのですが、教育の一環である高校野球という側面から考えれば、こちらの春のセンバツの方が高校野球っぽいといえば高校野球っぽいといえるのかもしれませんね。

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