日本固有の領土、北方四島とは?択捉、国後、色丹、歯舞観光出来る日はいつ?安倍プーチン会談に期待!

安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領との日ロ首脳会談が、12月に安倍首相のお膝元である山口県長門市で行われる事が決まりました。

日本はロシアとの経済協力を拡大・推進していくという事を確認するとともに、両国間の長年の懸案となっている領土問題についても1時間近く協議、お互いの国益を総合的に判断すべきとの見解で一致を見たという事です。

これによって期待されるのが、日本が固有の領土と主張しながらもロシアの実効支配が続いている北方四島の返還、つまり北方領土問題の解決へ向けて動き出すのではという事です。

ここでは北方四島の歴史や各島の詳細などを説明していきたいと思います。

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北方領土ってどこにあるの?

北方領土問題でよく耳にする北方四島とは、歯舞群島(はぼまいぐんとう)、色丹島(しこたんとう)、択捉島(えとろふとう)、国後島(くなしりとう)からなる、千島列島の中でも最も南に位置する南千島と呼ばれる島々の事を指します。

引用:wikipedia

引用:wikipedia

上図のAが歯舞群島で、Bが色丹島、Cが国後島でDが択捉島です。

最も北海道からほど近い歯舞諸島の中でも、最も北海道に近い貝殻島と根室半島の納沙布岬(のさっぷみさき)とは直線距離でわずか3.7kmしか離れていません。例えれば東京駅から東大くらい、大阪駅から大坂城くらいの距離なんですよね。

日本人にとって、本当に近くて遠いという言葉がこれほど似合う島も他にはないでしょう。

北方領土を巡る日本・ロシアの歴史と両国の主張

北方四島の属する南千島は、江戸時代に結ばれた日露和親条約で日本の領土と定められて以降、日本が支配してきた地域です。

太平洋戦争中は日本軍が駐留し、北の守りの最前線として要塞化が進められてきましたが、日本がポツダム宣言を受託し、戦争が終結して武装解除に至りました。

ところが終戦後の1945年(昭和20年)8月18日に突如ソ連軍が当時日本領であった北千島の占守島に上陸。島に駐留していた日本軍と戦闘になり、4日の戦いの後停戦。日本軍は降伏して占守島はソ連軍に占領されてしまいました。

その後ソ連軍は千島列島を南下しながら次々と制圧し、8月29日には南千島の択捉島、9月4日には色丹、国後両島、翌5日には歯舞群島を手中に収めて千島列島を制圧したのです。

それから71年、現在に至るまでロシア(ソ連)は千島列島を支配し続けています。

日本の主張は、北方四島の南千島は日本固有の領土であり、得撫島(うるっぷとう)以北の北千島に関しては帰属未確定の土地と一貫しています。ロシアの主張は全千島列島の領有は正当であるという主張です。

両者の言い分は真っ向から食い違っており、問題は解決を見ないまま日本の旧島民は高齢化の一途をたどり、一方でロシア国民の定住化と各島のロシア化は進む一方という状況となっているのが実情です。

ロシアからのビザで北方領土に渡るという事は、北方領土がロシアのものであると認めたという事

ちなみに当然の話ですが、日本からの航路や空路などはありません。

もしも仮に一般人が旅行者として観光に行くとすれば、ロシアに入国してロシア国内でビザを発給してもらわなければなりません。しかしそれは日本人としては絶対にしてはならない事です。ロシア政府発給のビザで北方四島に行くという事は、北方領土がロシアの領土であるという事を認めたという事になるからです。

日本政府も北方領土への渡航自粛を強く要請しています。この要請には拘束力が無いとはいえ、やはり日本人として観光するとなれば、きっちりと日本の領土として解決した時まで待つべきでしょう。

一日も早くその日が来るのを待ちたいですし、その意味では今回の安倍首相とプーチン大統領の会談決定には非常に大きく期待してしまいますね。

苦しい経済と強大な権力を持った大統領・・時は今!か?

今ロシアは経済的に非常に苦しい状況にあると言われています。

まず一つは、クリミア侵攻以降、欧米各国から経済制裁を受けている事。そしてもう一つはロシア経済復活の最も大きな要因であった原油の価格下落です。

この2つによって経済が低迷しているロシア国内では、一刻も早く日本との国交正常化をと言う声が上がり始めています。日本としてはもちろん国交正常化のためには北方領土問題を解決する必要があるというスタンスであり、経済が右肩上がりであった頃のロシアと違って今のロシアであれば、条件次第ではひょっとして・・という期待が日本国内でも高まりつつあります。

さらに、北方領土問題に光明を見出す大きな理由は、プーチン大統領の存在です。

一部では強権的ともいわれているプーチン大統領ですが、裏を返せば非常に「強い」大統領と言う意味でもあります。

領土問題を解決するのに最も必要な条件とは、相手国側の権力者に強大な権力が必要であるという事です。領土問題は国内世論が敏感に反応する案件です。その世論の反発や反対を押し切って決断するには、時に独裁者ともいえる程強い力を持ったリーダーが必要なのです。有無を言わさない剛腕ぶりが発揮されなければ解決できません。

その意味で、プーチン大統領は日本にとってはうってつけのリーダーと言えます。

ロシアの厳しい経済状況と、史上最も強いリーダー・プーチン。解決に向けて条件はそろったとも言えますね。

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歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島の詳細

それでは、ここで北方四島各島の詳細を見ていきましょう。

歯舞諸島(はぼまいぐんとう)

歯舞群島・水晶島の風景 出典:wikipedia

歯舞群島・水晶島の風景
出典:wikipedia

面  積:97㎢
最高標高:45m
人  口:無人島

歯舞群島は大小10以上の島々からなる群島であり、元々は根室半島と地続きであったものが部分的に水没して島になったと考えられています。

最高標高が45mという事からわかるように、ほとんど起伏がない地形です。

どの島にも住民は住んでおらず無人島となっていますが、歯舞群島最大の島である志発島(しぼつとう)には夏のみロシアの漁民が昆布を取るために移住しています。面積は北方四島全体のわずか2%に過ぎない小島群です。

色丹島(しこたんとう)

出典:wikipedia

出典:wikipedia

面  積:255㎢
最高標高:413m
人  口:3222人(2004.1.1時点)

色丹島は戦前は約1500人の日本人が住んでいたとされており、ウルップソウやグイマツなどの高山植物が生い茂り、島東部の色丹岳を最高峰としてなだらかな斜面が広がる自然に溢れた島です。

日本住民がいた時の主産業は昆布、サケ漁が主であり、現在はロシア企業の水産加工施設が設けられています。

ロシアにとっては日本との国境最前線の島であり、大規模な軍港があり、拿捕された日本人を収容する施設も設置されています。

国後島(くなしりとう)

国後最大の集落、古釜布(ユジノクリリスク) 出典:wikipedia

国後最大の集落、古釜布(ふるかまっぷ/ロシア名:ユジノクリリスク)
出典:wikipedia

面  積:1490㎢
最高標高:1822m
人  口:6801人(2006ロシア統計)

北方四島で二番目に大きな島が国後島です。その大きさは、日本本州、北海道、九州、四国を除けば、同じ北方四島の択捉島に次ぐ面積を誇る大きさです。つまり、沖縄本島や佐渡島、奄美大島、対馬、淡路島などよりも大きいという事ですね。

この国後島の最大の特徴は活火山の多さです。

最高峰1822m(中国地方最高峰の大山よりも高い)を誇る爺爺岳(ちゃちゃだけ)は、近年も活発な活動を続けており、直近でも1981年に噴火を起こしています。その他にも1880年に噴火が確認されている羅臼山(らうすやま)、1840年に噴火した小泊山(とまりやま)もあり、天然の温泉が沸きだす硫黄の匂いがする湖もあります。

島の面積の約6割が自然保護地域になっている事もあって、自然が豊かに保存されている事でも有名で、かつてはエゾオオカミが生息していたとされている他、世界中でも択捉島と国後島にしか生息していないと言われている、非常に珍しい白いヒグマが多数確認されています。

戦前はカニ、サケ、昆布などが豊富に獲れることもあって水産加工で栄えたほか、硫黄発掘なども主な産業としてにぎわっていたと言われています。

択捉島(えとろふとう)

択捉島最高峰の散布山(ちりっぷやま) 出典:wikipedia

択捉島最高峰の散布山(ちりっぷやま)
出典:wikipedia

面  積:3167㎢
最高標高:1634m
人  口:6739人(2006ロシア統計)

日本の主要四島を除く最大の島がこの択捉島です。その大きさはなんと沖縄本島の約2.7倍。2位の国後島に比べても2倍以上の面積を誇るというずば抜けた大きさです。

この択捉島も国後島と同じく火山が多数存在しており、19世紀以降にはっきり確認されただけでも5つの火山が噴火している活火山島です。

太平洋戦争終戦時には約3600人の日本人が住んでいたという記録が残っています。

この択捉島はロシア大手の企業が水産加工の拠点として進出しており、ロシアの軍事施設も多く、天然の漁場としての価値の他にも、択捉島火山の一つである茂世路岳(もよろだけ)にはレアメタルであるレニウムが大量に含有されており、その他にも大量のレアメタルが産出できる可能性が示唆されています。

近年はこのような背景からロシアが開発に積極的に力を入れている島であり、実効支配はどんどん強固になっていっているのが実情です。

日本人として国内観光できる日が来るカギはやはり安倍・プーチン会談?

素晴らしい自然と景色、日本人ならば一度はぜひ訪れてみたい魅力に溢れた島々ですね。

ですが実情は非常に厳しい状態が続いています。

これまでの北方領土問題に関しては四島一括返還論が日本の公式見解でしたが、二島返還論(歯舞、色丹のみ返還で残り2島については継続協議)という論調も一時期は盛り上がっていました。

しかし二島返還とはいっても面積で考えれば、歯舞と色丹で北方四島全体の面積の約7%に過ぎません。残り93%は択捉島と国後島なのです。しかもロシアは二島返還で話を終わらせるつもりで、残り二島は返還する気が全くないとも言われています。

最近では四島全体の面積をきっちり二等分する案も出てきていますが、そうなると択捉島のど真ん中に国境線が引かれる事となり、国防上は非常に難しい問題が噴出する事となるのは目に見えています。

というように、非常に厳しい状況が続いている現在の北方領土問題。

しかしだからこそロシア史上最も力を持っているとされるプーチン大統領と、日本で圧倒的多数の議席を持つ自民党の安倍晋三首相の会談には一縷の望みを託したいのです。強いトップ同士のトップダウンでこの北方領土問題に劇的な展開があるのでは?と期待してしまうのです。

だってこれだけの素晴らしい島々に、日本人として堂々と観光で訪れてみたいじゃありませんか。

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