[NHK大河西郷どん]沢村一樹演じる名門・日置島津家の赤山靭負(あかやまゆきえ) お由羅騒動で死罪となった薩摩隼人

幕末の薩摩藩にはその後の日本を背負っていく事となる人物が多く輩出されました。

大河ドラマ「西郷どん」の主人公である西郷隆盛やその盟友である大久保利通、後に総理となる黒田清隆らは現在でもよく知られた存在ですが、それ以外にも多くの優れた人材が生まれています。

そんな優秀な人材の中からここでは島津家随一の名家の出身であり、西郷や大久保にも多大なる影響を与えたといわれている薩摩藩士・赤山靭負(あかやまゆきえ)をご紹介しましょう。

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赤山靭負久普(あかやまゆきえひさひろ)の生涯・略歴

文政六年1月17日(1823年2月27日)生まれ。薩摩藩家老の島津久風の次男として生まれた。

天保四年(1833年)、薩摩藩主島津斉興直々の初冠(加冠とも/いわゆる烏帽子親の事)を受けて元服、その後は小納戸見習行奥小姓、供目付を歴任した後に鎧奉行を歴任し、弘化四年(1847年)には軍役方掛を任された。家中では斉興の嫡男・島津斉彬派の急先鋒ともいえる存在であり、そのような藩内での立場が後に悲劇へと繋がる事となる。

嘉永三年(1850年)に勃発した、島津斉彬擁立派と島津久光擁立派による薩摩藩内におけるお家騒動である「お由羅騒動」では斉彬一派の中心人物として切腹を命じられ、その生涯を閉じた。

島津斉彬のために切腹した靱負と殉死しようとした西郷の共通点

赤山靱負という幕末の志士、全国的に見ればほぼ無名の存在といってもいいかもしれません。しかし、西郷隆盛を主人公としたドラマや小説などにおいては欠かす事の出来ない重要人物として描かれる場合が多い人物と言えるでしょう。

その一番の要因と言えるのが、この赤山靱負が切腹した時に介錯(背後から切腹人の首を斬る役目)の大役を務めたのが、西郷隆盛の父である西郷吉兵衛だといわれているからです。吉兵衛はっ靱負の見事な最期を目の当たりにし、靱負が最後の瞬間に身に着けていた肌着をもらい受けて自らの嫡男である吉之助(隆盛)に譲り、靱負の生き様、死に様を語ったといいいます。西郷はそんな赤山靱負という人物の生き方に大いに感銘を受け、後の思想や価値観に影響を与えたといわれているのです。

赤山靱負切腹の原因となった島津斉彬は、奇しくも西郷隆盛を下級武士の身分から側近へと大抜擢する、幕末屈指の名君と呼ばれた偉人です。西郷隆盛が主君であり大恩人でもある斉彬が病死した時には殉死(主君の後を追って自死する事)しようとした野は有名な話ですが、斉彬のために命を賭けたというのは、西郷隆盛と赤山靱負の最も大きな共通項といってもいい部分なのです。

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戦国時代の島津四兄弟の三男・歳久をルーツとする日置島津家の次男

赤山靱負の生涯・略歴の項でも述べたように、靱負は現役の藩主であった島津斉興から冠を授かって元服を行っています。これは島津家の一門以外では異例中の異例といってもいい特例でした。その秘密は赤山靱負の出自にありました。

靱負の父は薩摩藩家老を務めた島津久風という人物だったのですが、この島津久風・赤山靱負親子の家系は日置島津家という家系なのです。戦国時代に島津四兄弟として日本中にその名を轟かせた、島津義久、義弘、歳久、家久の四兄弟。その三男である島津歳久を祖とするのがこの日置島津家なのです。島津家の分家という事ですね。

主君であり薩摩藩主でもある島津斉興直々の加冠を受けて元服の議を行うというのは、島津一門以外ではこの島津家分家筋にあたる日置島津家の長男と二男にのみ与えられた特権なのです。故に日置島津家の次男として生まれた靱負は島津斉興から加冠してもらったというわけです。それにしても、この元服にまつわる事実だけでもこの赤山靱負の育った家計がどれ程の名門かがお分かりいただけると思います。

逆説的ですが、だからこそ、そんな島津分家に連なる名門家の次男までもが切腹に追い込まれる程に「お由羅騒動」というのは根が深かったともいえます。斉興・お由羅調所広郷らの久光擁立派と、赤山靱負らに代表される若手藩士や下級武士たちを中心とした斉彬擁立派との対立は、この時代の薩摩藩に大きな傷跡を残す事となりました。しかしこの出来事が、西郷隆盛や大久保利通といった次世代の英雄たちの躍進のきっかけとなったというのもまた歴史の皮肉といえるのかもしれません。

鹿児島県出身・沢村一樹さんが「篤姫」以来の薩摩隼人役で大河帰還!

名門・日置島津家の次男として生を受け、稀代の開明派名君として幕末に名を轟かせた島津斉彬の藩主就任を願いながら志半ばにして逝った赤山靱負。後に維新三傑と呼ばれた西郷隆盛大久保利通らにも大きな影響を与えた薩摩藩士を演じるのが沢村一樹さん。大河ドラマ出演は2002年「利家とまつ」での高山右近役、2008年「篤姫」での小松清猷(こまつきよもと)役に次いでの10年振り3度目となります。

鹿児島県出身の沢村一樹さんが、同じく鹿児島舞台だった「篤姫」以来の鹿児島大河で出演される事が決定しました。鹿児島の人たちにとっては崇拝の対象といってもいいほどの英雄・西郷隆盛。そんな西郷に大きな影響を与えた赤山靱負という人物を演じるというのは、鹿児島県人にとっては何とも光栄な役なのではないでしょうか。

最近では人気ドラマとしてシリーズ化された「DOCTORS~最強の名医~」シリーズをはじめとして主演作が目白押しの超売れっ子俳優の沢村さんですが、今回は脇に回っての出演です。残念なのが、かなり序盤のうちに退場(切腹)という事になりそうな事でしょうか。しかしそれも致し方ないといえるでしょう。このクラスの俳優さんを1年間にわたって大河ドラマに拘束するというのはかなり厳しいと思いますね。まあ売れっ子俳優故の辛さといってもいいかもしれません。

鹿児島県出身の沢村一樹さんが演じる薩摩隼人・赤山靱負久普。楽しみですね。

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