NHK大河ドラマ「真田丸」第38話「昌幸」史実から見たネタバレ予想と第37話「信之(のぶゆき)」視聴感想とMVP

期待した関ヶ原の戦いはやはり無し。治部と刑部は切腹シーンと処刑シーンのみ

真田丸第37話「信之」を見終わりました。

先週第36話「勝負」での佐助(藤井隆)の衝撃の関ヶ原での西軍敗戦報告の後だっただけに非常に注目したのですが、主人公の真田信繁(堺雅人)の行動に合わせて関ヶ原の戦い後のそれぞれの人物たちの後日談を描きながらドラマが進んでいくという後日談的な回でしたね。

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もちろん、真田信之(大泉洋)と本多平八郎忠勝(藤岡弘、)による真田昌幸(草刈正雄)・信繁親子の助命嘆願というのがメインであり、それに伴う上田城引き渡しや九度山入りに至るまでの真田家の人々を取り巻く状況も丹念に描かれていました。

しかし、個人的には期待していた関ヶ原本戦の後日談があまりにも淡白過ぎて・・先回で報告だけに終わったもののここでしっかり描いてくれるのかなと期待していましたが、見事に裏切られました。真田目線で描くというコンセプトにこれっぽっちも揺るぎはありませんでしたね(苦笑)。

大谷刑部少輔吉継(片岡愛之助)の描写は最期の切腹シーンだけであり、小早川秀秋(浅利陽介)の裏切りに対して奮戦する姿などは一切なし。切腹に至る過程も全くなし。

石田治部少輔三成(山本耕史)も最後の六条河原での斬首シーンのみ。関ヶ原での敗戦後の逃避行や切腹前の柿は腹を下すとして断ったエピソードなど、三成の人生における重要なエピソードもばっさりカット。というか、三成に至ってはセリフさえありませんでした。

まあ、真田視点を貫いたということなのでしょうが、あれだけ大坂編で信繁と絡めて二人の豊臣家に対する、義に対する心を描いた事を考えれば、何とももったいない最後の描き方であったと思うのは二人を贔屓するわたしだけでしょうか。

あまりにあっさりしすぎる石田治部と大谷刑部の最期は、わたしにとってはあまりにも期待外れだったというところが正直なところですね。

宇喜多秀家や上杉景勝、うた、真田家の人々それぞれの関が原の戦い後

関ヶ原の戦いの後日談的要素が大きかった第37話「信之」ですが、真田丸で詳しく描かれなかった人物たちの関ヶ原後のそれぞれの事をもう少し詳しく記しておきましょう。

まず、信繁に三成の最期を伝えた三成の妻・うた(吉本菜穂子)ですが、通説では三成よりも前に三成の居城・佐和山城落城とともに自害して果てたとされています。ただしうたの死については諸説あり、佐和山を脱出して生き残ったという説や佐和山ではなく大阪に人質としていたために難を逃れたという説もあるので、うたが生きていたという説も真田丸での描写には矛盾はしません。

行き方知れずとなったと劇中で語られていた宇喜多秀家(高橋和也)は、徳川家の執拗な追及から逃れ、薩摩の島津家を頼って落ち延びます。そしてこの三年後に徳川家に身柄を引き渡されて八丈島へと島流しになり、生涯を八丈島で過ごし、1655年に同地で死去します。当時は「鳥も通わぬ」と言われた八丈島で50年以上を生き抜いたという事になります。

西軍を裏切った金吾こと小早川秀秋については2年後に謎の死を遂げたと言われていますが、有力な死因はアルコール依存症であったと言われています。秀秋の酒好きは有名であり、酒によって内臓を患ったと言われています。関ヶ原での裏切りが酒量に拍車をかけたかどうかは定かではありません。

昌幸が最後まで頼りにしていた上杉景勝(遠藤憲一)は、関ヶ原で石田三成が敗れて徳川家康が大坂城を抑えると、家康に降伏します。景勝は大坂城に赴いて家康と対面して上杉家は存続を許されますが、会津120万石から米沢30万石へと大減俸されてしまいます。領地が4分の1に減らされたという事ですね。直江兼続(村上新悟)はこの後も景勝に従って米沢の整備に力を尽くす事となりました。

東軍についた加藤清正(新井浩文)、福島正則(深水元基)はその功を評価され、加増を受けて大大名となります。平野長泰(近藤芳正)もこの後も徳川家康に仕えますが、彼は最後まで大名とはなれませんでした。同じ賤ヶ岳七本槍の清正、正則とのこの違いは一体なんなのでしょうか(笑)。片桐且元(小林隆)は西軍についたもののその罪を許されて大名として存続し、豊臣家と徳川家の橋渡し役を務めます。彼はまだこれから見せ場が残されているのでお楽しみに(気の毒すぎる見せ場ですが・・涙)。

真田家の人たちの関ヶ原後は概ね描かれた通りですね。(松岡茉優)、高梨内記(中原丈雄)、きり(長澤まさみ)は信繁・昌幸とともに九度山へ赴きました。(高畑淳子)、矢沢三十郎(迫田孝也)、小山田茂誠(高木渉)、(木村佳乃)、出浦昌相(寺島進)、堀田作兵衛興重(藤本隆宏)らは上田城の真田信之の元に残る事となりました。

斬新だった信之の改名エピソードとラスボスへと変貌した徳川家康

今回の最大の見どころは、真田信之による昌幸・信繁親子の助命嘆願でしょう。

しかし、この見せ場も少しあっさりだったかなというのが正直な印象ですね。もう少し緊迫したやり取りがあるのかと期待したのですが・・

今回のタイトルにもなっているとおり、真田信幸から真田信之へと改名したシーンは秀逸でしたね。家康に言われて昌幸から貰い受けた「幸」の字を捨てるが、読みは同じであり、それは信之の意地の表れであるという設定でした。通説では徳川家に慮って自ら名を「信之」と改めたと言われていますが、真田丸でのこの描き方も大いにあり!と思わせる名場面でしたね。

徳川家康(内野聖陽)と真田信繁・昌幸が大坂城で対面する場面がありましたが、史実においては昌幸・信繁親子は上田城で降伏した後九度山へ赴いたとされており、関ヶ原の戦い後に徳川家康と接見したという事実はありません。これについては真田丸独自の解釈といえるでしょう。

それにしても、一気に徳川家康が腹黒くなりましたね(笑)。伊賀越えの頃のへたれな家康を見てきた視聴者にとっては隔世の感さえあります(笑)。やっとラスボスらしさが出てきたとも言えますね。やっぱり内府家康はこうでなくては、という感じですよね。

「信之」のMVP まさかの男闘呼組(おとこぐみ)競演が実現!

今回のMVPへと行きましょう。

難しかったのですが、真田信繁とします。

敗戦の現実を受け入れられずに何かに憑りつかれたかの如く戦う父・昌幸につらい現実を告げて諭す場面、勝者として昌幸に非情な沙汰を降す家康と対峙する場面、まさに堺雅人の本領発揮という名演技でしたね。

口数こそ少ないのですが、微妙な表情の違いで感情を表現できる現在では数少ない俳優さんだという事を再確認させられました。

特に家康に対峙する場面は圧巻でしたね。関ヶ原前に味方に付くよう迫られた場面もそうだったのですが、家康を見る目だけ明らかに違うんですよね。

何といったらいいのかわかりませんが、静かな中に確かな敵意と少々の侮蔑を携えているといったらいいのでしょうか。理知的で冷静な信繁が、この家康に対するときだけに見せる表情なんですよね。本当にわずかなのですが、その僅かな表情だからこそ説得力が倍増するんだと思います。

次点はやはり真田信之と真田昌幸でしょう。

信幸という名を捨てる事を家康から命じられた時の信之の演技は思わず胸が熱くなりましたね。熱い信之という男の真骨頂がこれでもかと言うほど出ていた回でした。あとは助命嘆願の場面がもう少しくどくても良かったかなというのが残念でしたが。

昌幸は最後の望みをかけた一世一代の賭けに敗れた男の哀愁が漂っていましたね。歴史の流れに抗う武田武士の意地と、どうしようもない現実に苦悩する様がよく現されていました。草刈正雄の最期の戦となった関ヶ原の戦い。最後の最後まで昌幸は、「表裏比興(ひょうりひきょう)の者」でしたね。

個人的に楽しみにしていた毛利勝永(岡本健一)の登場シーンは、小早川秀秋の幻想シーンのみというものに終わりましたが(笑)、嬉しい誤算もありました。

なんと宇喜多秀家役の高橋和也さんと同じ場面での出演だったのです。40代以上の人たちにとってはかつて男闘呼組(おとこぐみ)で同じメンバーだった二人の共演は感涙ものだったのではないでしょうか。勝永と秀家は普通に考えれば、接点の無い人物同士だったので非常に嬉しいサプライズでしたね。NHKさんもやる事が憎いですなあ。

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第38話「昌幸」のストーリー 戦国屈指の知将・真田昌幸が迎える最期の時・・

天下人・徳川家康に敵対した真田昌幸・信繁は紀州高野山の麓にある九度山村で罪人として幽閉生活を送る事となった。

昌幸は嫡男の上田城主・真田信之を通じて何度も徳川家康に赦免を申し入れるが、罪が許される事は無くいたずらに日々が過ぎていくだけであった。そして徳川家康は関ヶ原の戦い以降は勢力を固め、主家筋にあたる豊臣家を差し置いて天下人として君臨していく事となった。

昌幸・信繁とともに九度山村に随行し、一緒に生活する事となった春ときり。春はきりから信繁との信濃上田での思い出話を聞かされ、思い悩むこととなる。

年月は流れ、罪を許される事なく九度山で過ごす昌幸は、衰え行く中で自らの死期を悟る。

そして息子・信繁に語りかける。

昌幸が語ったのは、将来豊臣と徳川が戦となった場合の秘策であった・・

史実から見た「昌幸」ネタバレと考察 昌幸が最後に信繁に託した徳川撃破の秘策とは?

次週はいよいよ戦国の梟雄・真田昌幸が最期の時を迎えるようです。

これは実に以外でした。

というのも、史実では真田昌幸が死去したのが慶長十六年(1611年)なのです。関ヶ原の戦いが慶長五年(1600年)で、昌幸たちが高野山へ流罪となったのがその年の12月。つまり、次週は一気に11年の歳月が流れるという事になります。

個人的には三谷幸喜は九度山での生活を4~5話くらいかけてやるのでは?と思ったのでこの展開の速さは意表を突かれました。真田紐を開発して売り、生活の蓄えとしていたエピソードや、春やきりとの日常を描くなど、けっこう題材的には描ける要素はあったのですが、やはりラストの大坂の陣に尺を取るという事なのでしょう。

とにかく、ここまでの真田丸の裏主人公ともいうべき真田昌幸は次週で見納めとなる事となるでしょう。

真田昌幸は慶長十六年6月4日に配流先の紀州・九度山で65年の生涯を終えます(67歳説もあり)。死の数年前から体調を崩しがちであったと言われている昌幸ですが、その晩年はひたすら恩赦によって信州上田に帰還する事を願っていたと伝わっています。

死因については諸説ありますがどれも確証はなく、病死であるという事以外は詳しい事は分かっていません。ただし長引く流罪生活で心身ともに相当参っていたことは確かであり、九度山での生活が死期を早めた事は間違いないだろうと言われています。

ただし、戦国を代表する知将謀将に相応しい逸話もいくつか残っています。

有名なのが、昌幸が信繁に豊臣と徳川が大坂城で戦った時の事を語ったという逸話です。昌幸は天下の名城・大坂城の唯一の弱点が平野口の南側にあると指摘。自分ならばそこに出丸を築いて徳川の攻撃を食い止めると信繁に話したと言われています。

そして昌幸のこのシミュレーション通り、信繁は大坂の陣の際に大坂城の南側に出城・真田丸を築いて徳川を蹴散らした、という逸話です。この逸話は後世の創作であると言われていますが、戦国屈指の策略家の昌幸に相応しい逸話ですよね。

次週は昌幸が死の床で信繁に来たる決戦での秘策を授けるそうですが、一体どのような策を授けるのでしょうか。一番の見どころですね。

藤岡弘、の本多平八郎も見納めか?伊賀超えの家康との米粒取り合いシーンが頭によぎる・・

次週の「昌幸」で一気に11年時が経つという事は、これまでの主要キャラにも当然大きな動きがあります。

まずは(吉田羊)の父であり、真田信之の義父・本多平八郎忠勝。史実では本田忠勝の死が慶長十五年(1610年)。つまり、次週昌幸の死を描くのであれば、当然平八郎の死も描かれる事となるでしょう。

徳川四天王と呼ばれ、戦国最強の武将とも言われた本田忠勝も次週が見納めになると思います。藤岡弘、さんの平八郎は良かったですよね。伊賀越えではしゃぎながら若き日の家康の口についた米粒を取ってあげているシーンや出浦昌相との鬼気迫る殺陣シーンなど、まさに名場面が走馬灯のように浮かんできますね(涙)。本当にお疲れ様でした。

そして11年後の豊臣家の御曹司・豊臣秀頼(中川大志)にも要注目です。

昌幸死去の頃の秀頼は数えで19歳。もう立派な若武者に成長しているはずです。

慶長十六年(1611年)の3月には、京都二条城にて徳川家康と初の謁見を果たしています。この出来事は豊臣家と徳川家を語るうえで外せない重要な歴史イベントであり、当然真田丸でもスルーは出来ないでしょう。そしてこの二条城での会見は、虎之助こと加藤清正の最期の見せ場でもあります。しっかり描いてほしいですね。

豊臣秀頼に関しては、有能な豊臣大将であったとする説と、無能な若者であったという説、双方の説が両極端に存在しており、秀頼の武将の評価は死後400年経った今もハッキリ定まっていないのが実情です。

果たして三谷幸喜は秀頼を優秀な若武者として描くのか、無能なボンボンとして描くのか?ここにも要注目です。

どちらに描くかによって信繁最後の戦いである大坂の陣は全く色合いの違ったものになってくるでしょう。

成長した豊臣秀頼は有能か無能か?そして才女・小野お通(おののおつう)が初登場

わたしの予想では真田丸での秀頼は優秀で立派な豊臣家の当主として描かれると予想します。

理由は、母である茶々(淀殿/演:竹内結子)がここまで秀頼を過保護すぎるほどに溺愛している様子が描かれているためです。恐らく大坂の陣での敗戦は秀頼の凡庸さではなく、茶々を始めとする豊臣方に原因があるという説をとるような気がしますね。

大坂城の実質のトップともいえる大野修理治長役が今井朋彦さんであるというのも大きな理由の一つです。大野治長を大人物に描くのであれば、秀頼が愚鈍に描かれ、逆に大野治長が狭量な小物に描かれるのであれば、秀頼は一角の武将として描かれる、というのがこれまでのドラマで描かれてきた大坂の陣の法則ともいえる図式だからです。

今井朋彦さんという事は、多分大野治長はヤな奴に描かれるでしょうから(失礼っ!笑)、必然的に秀頼は好意的に描かれるだろうという事ですね。

とはいえ、三谷幸喜ですから全く新しい視点になる可能性ももちろんあります。まあ、秀頼の器については嫌でも来週にはわかるでしょうから楽しみにしましょう。

そして次週は小野お通(おののおつう/演:八木亜希子)が初登場します。

この時代屈指の才女として有名な実在の人物であり、真田信之との交流でも有名な人物です。真田太平記では三択の女王(古いっすか?)・竹下景子さんが演じていらっしゃった役ですね。

最近三谷組として三谷作品での出演が目立つ八木さんがこの才女をどう演じるか注目しましょう。

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