【大河ドラマ】龍潭寺(りょうたんじ)の僧侶 井伊直虎生みの親・南渓和尚(なんけい)、傑山(けつざん)と昊天(こうてん)

2017年のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」で重要な役割を果たす事になるのが龍潭寺(りょうたんじ)というお寺です。

この遠州浜松にある由緒あるお寺は、影となり日向となり主人公である直虎や井伊氏の力となってくれる物語の重要なキーパーソンとなる人物がいます。ここではそんな龍潭寺の面々をご紹介しましょう。

スポンサーリンク



龍潭寺(りょうたんじ)とは?

「おんな城主直虎」の登場人物紹介の前に、まずは龍潭寺について簡単にご説明しましょう。

龍潭寺(りょうたんじ)とは、浜松市に現在も存在する臨済宗妙心寺派のお寺です。

その歴史は奈良時代に遡り、奈良時代の高僧・行基によって天平五年(733年)に開かれたといわれています。当時の名は地蔵寺といい、平安時代の寛治七年(1093年)、井伊氏初代となる井伊共保がこの寺に葬られた時から、その法号から名を自浄寺と改めたといわれています。

井伊氏の菩提寺として歴代当主が眠っているお寺で、井伊直虎の父である井伊直盛今川義元ともに桶狭間の戦いで討ち死にし、葬られたのを機に名を「龍潭寺」と改めました。

井伊氏の第二十四代当主・井伊直政が関ヶ原の戦いで武功を挙げ、井伊氏が彦根藩に移ってからも井伊氏の庇護を受け、江戸幕府からも朱印状を与えられました。

龍潭寺には井伊氏初代共保から二十四代・直政まで井伊氏の歴代当主や一族のお墓があります。このドラマの主人公・井伊直虎はもちろんのこと、曾祖父・直平や父・直盛、そして小野政次の讒言によって非業の死を遂げた井伊直親やその父・直満や直虎の父である直宗、さらには直虎の母である祐椿尼(千賀)や直親の妻である奥山ひよ(しの)もここに眠っています。

おんな城主であった直虎と、その許嫁であったといわれている直親のお墓が隣り合っているのが印象的ですね。

南渓和尚(瑞聞/なんけいおしょう・なんけいずいもん) 演:小林薫

南渓瑞聞の略歴

生年は不明。井伊氏第二十代当主・井伊直平の次男か三男であるといわれているが、養子であったという説もあり、事実はハッキリしていない。龍潭寺一世住職であった黙宗瑞淵に弟子入りし、龍潭寺第二世住職となった。

井伊氏とのつながりはかなり深かったらしく、井伊氏第二十二代当主となった亀之丞(後の井伊直親)の父である井伊直満が井伊家重臣・小野政直の密告によって今川義元に誅殺されて亀之丞自身の命も危機に陥った時には、直親の家臣であった今村正実とともに亀之丞を信濃国松源寺に匿い、命の危機を救った。

さらにその直親も小野政直の子・小野政次の讒言によって今川氏真に命を奪われ、二十代当主の井伊直平も死亡して井伊氏の存続の危機を迎えた時には、直平のひ孫である直虎を擁立し、自身は軍師的な立場として井伊氏を取り仕切って井伊氏の危機を救ったともいわれている。

そして後の徳川四天王として徳川家康の天下取りに大きく貢献する第二十四代当主・井伊直政徳川家康に仕官するきっかけを作ったのもこの南渓瑞聞であったといわれている。

天正十七年(1589年)没。

太原雪斎、安国寺恵瓊など有能揃いの戦国僧侶たち

まさに井伊氏の危機を救った男という表現がぴったりなのがこの龍潭寺の南渓和尚です。彼がいなければ、井伊氏は戦国の世を乗り切れなかった可能性は大いにあると思いますね。それほど井伊氏にとっては重要な人物です。

南渓和尚のこの功績を見れば、井伊氏が彦根藩に移封となった後もこの龍潭寺を手厚く保護したのも頷ける話です。まさに井伊氏の命の恩人ともいえるほどの存在なのですから。

この南渓和尚という人物、僧侶でありながら井伊氏の軍師的立場にいたという説もありますが、それは戦国時代には決して珍しい事ではありません。

井伊氏と近いところで言えば、今川氏の名軍師・太原雪斎(たいげんせっさい)も元はといえば駿河にある臨済宗・臨済寺の僧侶です。雪斎が教育して「海道一の弓取り」とも称される事となる名将・今川義元も幼くして出家しています。その他では、中国・毛利氏の外交僧であった安国寺恵瓊(あんこくじえけい)も有名です。恵瓊に至っては、僧侶でありながら戦国大名となったという異色の経歴の持ち主です。

このように、戦国時代の武家と寺社との結びつきは非常に強く、知識も教養も人一倍高かった僧侶たちは戦国時代の大名や国人領主たちにとって非常に頼りになる存在であったのです。

出家して次郎法師となった直虎の師として、井伊の血を受け継ぐ井伊氏の男として、そして龍潭寺の住職として、井伊氏の物語に欠かす事の出来ない重要人物こそがこの南渓瑞聞なのです。

「ザ・俳優」小林薫35年振りの大河ドラマは新たな当たり役の予感

井伊氏の知恵袋ともいえる南渓和尚を演じるのが、ベテラン演技派俳優の小林薫さん。過去の大河ドラマ出演は1982年の「峠の群像」のみで、実に35年振りの大河ドラマ出演となります。

「峠の群像」では赤穂四十七士の不破数右衛門役をやっていらっしゃいました。まだ小学生でしたが、見てましたねえ。緒形拳さんが大石蔵之介役で伊丹十三さんが吉良上野介役でした。そういえば、この「おんな城主 直虎」に出演している井伊直盛役の杉本哲太さんも、1999年の赤穂浪士ものである「元禄繚乱」で不破数右衛門役をしてるんですよね。偶然にしては出来過ぎですよね。

超久しぶりの大河登場となる小林薫さんですが、わたしにとってはまさに「ザ・俳優さん」といってもいいほどの存在です。

思い入れのある役は数多くてとても語り切れるものではありません。青春の象徴でもあった「ふぞろいの林檎たち」での主人公・仲手川良夫の兄役やNHK「イキのいい奴」での頑固な寿司職人役(これの金山和彦さんとのコンビが最高なんですわ)、とんねるずの「そろばんずく」でのコメディセンスも素晴らしかったですし、中居正広主演の「ナニワ金融道」シリーズも良かったっすねえ。近年ではやっぱり「深夜食堂」でしょうね。まさにはまり役だらけなんですよ。

そんな小林さん演じる南渓和尚だからこそ期待はいやが上にも高まってしまうのです。35年振りの大河出演というのもその期待値の高さを押し上げる要因にもなっています。

まあ、新たな小林薫の当たり役がまた一つ誕生することになるのは間違いないでしょう。思いっきりハードル高くしてますが軽々と乗り越えられてしまうんですよね、毎回(笑)。

今回南渓和尚役を引き受けた小林薫さんの坊主頭は何と自前。実際に坊主にして役に臨むほどの気合の入りよう。これは期待大といわざるを得ませんね。

スポンサーリンク



傑山宗俊(けつざんそうしゅん) 演:市原隼人

生年は不明。遠州の臨済宗龍潭寺の僧侶。

天正十二年(1584年)に豊臣秀吉と徳川家康の間で起こった小牧・長久手の戦いに井伊直政を補佐して出陣。文武両道の僧で強弓(こわゆみ)の使い手であった傑山は、その卓越した武芸によって秀吉軍の名将・森長可(もりながよし)、池田恒興撃破に大きく貢献したといわれている。

二世住職・南渓和尚の次の龍潭寺三世住職となり、天正二十年(1592年)没。




傑山という僧侶についてハッキリと分かっているのはこれだけなのですが、紛れもなく戦国時代に実在した人物です。南渓和尚の後に龍潭寺住職となった事実だけ見ても、やはりこの傑山という人も只者では無かったのであろうという事が伺えますね。

しかも、当時決起盛んな若武者であった井伊直政を補佐する形での参戦という事を見ても、いかにこの傑山が信頼されていたかが分かろうというものです。南渓和尚とともに井伊氏を支え続けた重要な人物であることは疑いようがありませんね。史実に残っている部分が少ないのは、却って想像力が膨らみますし、ドラマ的にはかなり美味しいキャラクターともいえるのかもしれません。

そんな美味しい(?)キャラ、傑山を演じるのがすでに若手俳優の範疇に収まらない程の実力とキャリアを誇っている市原隼人さん。意外な事ですが、大河ドラマは初出演となります。

その卓越した武芸で主人公・井伊直虎を助ける傑山。その様はまさに男としての魅力に溢れていますね。そういう意味でも市原隼人さんにはピッタリな役だと思います。

この出演を機に、これからもっともっと大河ドラマで色々な役を見てみたい俳優の一人ですね。龍潭寺の面々はどの役者さんを見てみてもワクワクさせてくれる面子ですよね。

昊天(こうてん) 演:小松和重

この昊天(こうてん)という人物も、実際に龍潭寺に実在した僧侶です。しかし年齢などから考えると、このドラマに出てくる昊天と同一人物かどうかは疑わしい部分が出てきてしまいます。とりあえず同一人物かどうかは置いておいて、とりあえず龍潭寺に実在した昊天について説明しましょう。

生年は不明。遠州・臨済宗龍潭寺の僧侶。

龍潭寺住職・南渓和尚が井伊家当主・井伊直政を補佐するために派遣されたといわれている小牧・長久手の戦いに傑山宗俊とともに参加。直政の死後に直政の遺命によって近江・佐和山に豪徳庵を建立したといわれている。

龍潭寺五世住職、妙心寺住職を務め、寛永二十年(1644年)没。

没年が1644年という事なのですが、この「おんな城主 直虎」の第1回放送時の時代が天文十三年(1544)。この時点ですでに昊天はドラマに登場していますので、実在の昊天と同一人物という事になれば、この後ちょうど100年後に亡くなるという事になります。となると、一体何歳まで生きたんだ??となってしまうのです。というわけで、現実的に考えると同一人物というのは少し厳しいかなという事になるんですね。

まあドラマですから、その辺りはあまり細かく考える事もないのかとも思いますけどね。同姓同名の人物という設定かもしれませんしね。

ドラマ上では、武の傑山、智の昊天、という設定であるようで、ともに龍潭寺の南渓和尚の片腕として井伊氏の力強い味方となる人物です。

そんな龍潭寺の“切れ者”、昊天を演じるのが、小松和重さん。大河ドラマは初出演となります。

最近では毎クール何かしらのドラマに出ているというくらいに売れっ子の小松さん。特にクドカン作品ではお馴染みの俳優さんですよね。市原隼人さん演じる傑山との対比は考えただけで面白そうですよね。どんな知恵者ぶりを見せてくれるか楽しみですね。

関連コンテンツ

スポンサーリンク

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます

コメントを残す

このページの先頭へ