【大河ドラマ】中野直由(なおよし)と 小野和泉守政直(いずみのかみまさなお)井伊谷(いいのや)ライバルそれぞれの生涯

小野政直(おのまさなお/道高) 演:吹越満

小野政直の略歴

遠江国引佐軍井伊谷に本拠を構える井伊氏の重臣。官位は和泉守(いずみのかみ)。別名を小野道高(みちたか)ともいう。井伊家臣・小野政次、小野朝直の父。

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生年は不詳だが、小野家は代々井伊谷を治める国人領主・井伊氏の家老を務めた家柄であり、政直も生まれながらの井伊氏家臣である。父は井伊氏第20代当主・井伊直平の家臣であった小野重正で、小野政直はその子井伊直満か、孫で井伊氏22代当主となった井伊直盛の元で家老を務めていたとされている。

小野政直らの時代の井伊氏は、駿河国守であり遠江や三河にもその勢力を広げていた今川家の支配下となっていた。

天文十三年(1544年)、当時井伊氏当主であった井伊直盛には男子がいなかった。そこで、直盛は叔父の井伊直満の子である亀之丞(井伊直親)を養子に迎え、自身の後継者にすることを決めた。

しかしこの決定に不服だった家老の小野政直は、井伊氏の主君筋にあたる今川家に、亀之丞の父親である井伊直満が反旗を翻す恐れありと密告。井伊直満・直義兄弟は今川義元によって駿河へ呼び出され、そこで兄弟そろって誅殺されてしまった。

これに乗じて政直は、直盛の養子となるはずだった直満の遺児・亀之丞も亡き者にしようと命を狙ったが、危機を察知した直満家臣の今村直実や龍潭寺(りょうたんじ)の南渓和尚らの機転によって井伊谷を脱出。信濃国で匿われる事となった。

その後小野政直は井伊氏内で権勢を誇ったといわれているが、天文二十三年(1554年)に没。小野家は嫡男の小野政次(道好)が継ぐこととなった。

なお、政直の死によって信濃へ逃れていた井伊直親は晴れて井伊谷へ帰還。予定通り井伊直盛の養子となってその後井伊氏第二十三代当主の座に就く事となる。

吹越満演じる小野政直の正義とは?奸臣と呼ばれた高橋一生との親子関係に注目

息子の小野道好(政次)とともに、井伊氏を危機に陥れた奸臣(悪い家臣)といわれているのがこの小野政直(別名:道高)です。

まあ後世にそういわれるのも致し方ないのかなとは思いますね。何せ、父の政直は讒言によって井伊家の井伊直満・直義兄弟を殺し、その息子の井伊直親まで命の危機にさらしたのですから。そして息子の小野政次は、これまた今川氏真への讒言によって井伊直親の命を奪ってしまうのですから。親子二代にわたっての讒言は、まさに密告親子と罵られても致し方のないところではありますね。

ただし、見方を変えれば、強大なる今川家に盾突く事は井伊氏の存続を揺るがす由々しき事態である!という信念に基づいて行った事でもある・・という解釈が成り立たないでもありません。好意的に見ればですが。しかし、やはりやり方を見れば主君を売った人間と蔑まれてもしょうがないでしょうね。讒言というのは、日本人が最も嫌う行為の一つでもありますし。井伊氏を主人公として描く場合、小野親子にたとえどんな正義があったにせよ悪役として描かれるのは避けて通れない宿命ともいえるでしょう。

そんな井伊家家老・小野政直を演じるのが、演技派名バイプレーヤーの吹越満さん。大河ドラマは2001年「北条時宗」、2014年「軍師官兵衛」に続いて3年ぶり3度目の出演となります。

「北条時宗」では鎌倉幕府第6代将軍であり、公家の宗尊親王(むねたかしんのう)を、「軍師官兵衛」では室町幕府第15代将軍・足利義昭を演じた吹越さん。どちらも高貴な血を引く将軍という共通点がありましたね。どちらもその存在感は際立っていました。まさに「策士」という言葉がぴったりくるような人物でした。こういう役をやらせると本当に右に出る人がいないほどハマってますよね。

というわけで(どういうわけだ?w)、今回もまさに「策士」「謀略家」「謀略家」といった言葉がピッタリくる小野政直という役。ドラマを見るまでもなく、期待が持ててしまうのも当然でしょう。

個人的に期待したいのは、小野政直とその後を継ぐ小野政次の親子関係。高橋一生さん演じる息子・政次はどのように父親を見て、そしてどのように後世の小野政次となっていくのか?政次というキーパーソンのカギを握っているのはこの父・小野政直なのだと思いますね。

吹越満と高橋一生の親子。うーん、考えただけでワクワクしてくるじゃないですか。

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中野直由(なかのなおよし) 演:筧利夫

中野直由(なかのなおよし)の略歴

遠江国井伊谷の国人、井伊氏一門衆の重臣。官位は信濃守(しなののかみ)、越後守(えちごのかみ)。

生年は不明。父は中野直村で、中野氏は井伊氏第十九代当主・井伊直氏(井伊直平の父)の弟・中野直房を祖とする井伊氏の血縁関係にある譜代の家臣である。直由の妻と井伊氏第22代当主・井伊直親の妻・奥山ひよとは姉妹であったといわれている(異説あり)。

中野直由は井伊氏の中心的存在として数々の合戦にも参加する武将であったが、永禄三年(1560年)の今川義元による尾張征伐には従軍せず、井伊谷城の留守居役であった。尾張征伐には当時の井伊氏当主・井伊直盛が従軍しており、戦況的には圧倒的兵力差を誇る今川の楽勝かと思われていた。

しかし、織田信長は桶狭間で休息中の今川軍を急襲、不意を突かれた今川軍は混乱して敗走、今川義元は織田信長に討ち取られてしまう。今川軍として参戦していた井伊直盛も戦死、付き添っていた家臣も多くが討たれた。井伊直盛は遺言として自分亡き後の井伊氏の舵取りを中野直由に任せると残していた。直盛はかつて叔父・直満を讒言によって死に追いやった小野家の当主・小野政次の台頭を危惧していたといわれている。

直盛の遺言通り、井伊家当主は直盛の養子である井伊直親が継ぎ、若い直親を中野直由が後見するという体制がとられた。しかし、直親は永禄六年(1563年)に小野政次の讒言によって今川氏真に討たれてしまう。またも当主を失った井伊氏は、さらに同年には一族の長である井伊直平も社山城攻めの最中に死去。

それでも幼少の直親の嫡男・虎松(井伊直政)の後見役として井伊氏を取りまとめていた直由であったが、永禄七年(1564年)の今川家による曳馬城攻めの最中に戦死。唯一の頼みの綱を失った井伊氏はこの後直盛の娘・井伊直虎を女領主とするが、小野政次(道好)の専横を招く事となってしまうのであった。


井伊氏苦難の時代に奮闘した忠臣・直由。演じるは龍馬伝で見事な槍捌きを見せた筧利夫

戦国時代末期の井伊氏、特に井伊直平当主以降の井伊氏はまさに激動の時代でした。

20代当主の直平こそ長寿でしたが、21代当主の直宗、22代直盛、23代直親はいずれも短命で非業の死を遂げました。更に23代直親の父である直満は策略により殺されるなど、今考えればよく幕末まで続いたなと思えるほどです。

そんな井伊氏受難の時代に、井伊氏の家老として奮闘した忠臣がこの中野直由です。直由自身は今川による曳馬城攻めで非業の死を遂げましたが、直由の嫡男・中野直之は長じた徳川四天王・井伊直政の側近として活躍し、中野家は見事にその名を残したのです。

新野親矩南渓和尚らと並んでその働きぶりは井伊氏苦難の時代を乗り切った功労者として称えられても当然といえるでしょう。

井伊氏に仕え、その命を散らした忠臣・中野直由を演じるのが筧利夫さん。NHK大河ドラマは1993年「琉球の風」、2010年「龍馬伝」に続いて、7年ぶり3度目の登場となります。

龍馬伝では近江屋で危機に陥る坂本龍馬を救う凄腕の槍使い、長州藩士の三吉慎蔵を演じました。寡黙な仕事人という感じで、まさに「ザ・侍」といったカッコいい役でしたね。出番は少なかったものの、ハッキリと記憶に残る好演でした。

今回は、井伊氏の重臣としてお家の危機を救う名将の役。あの三好慎蔵の槍の立ち回りを見た人間からしてみれば、今回の中野直由役でも長槍を振るって戦場で大暴れする筧さんの姿がみたいですねえ。ていうか、そこは当然抑えてるんですよね、NHKさん?(笑)。

地元浜松出身者としては、当然今回の地元の英雄役は気合十分でしょう。筧さん演じる中野直由に要注目ですね。

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