[大河直虎キャスト]堀江城主・大沢基胤(おおさわもとたね) 嶋田久作演じる徳川方の鈴木重時を討ち取った名将

NHK大河ドラマの「おんな城主直虎」で主人公の井伊直虎が当主を務めた井伊家が仕えた駿河の今川家と三河の徳川家。ともに「海道一の弓取り」の異名を取った戦国の傑物、今川義元徳川家康を輩出した戦国時代を代表する戦国大名家です。

そんな今川と徳川に振り回されて翻弄されたのはなにも井伊氏だけではありません。ここでは井伊と同じように今川と徳川の争いに巻き込まれた大沢基胤(おおさわもとたね)という武将をご紹介しましょう。

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大沢基胤(おおさわもとたね)の生涯・略歴

父は大沢基相。官位は左衛門佐(さえもんのすけ)。遠江国敷知郡(現在の静岡県浜松市西区館山寺堀江)にあった堀江城城主。基胤の正室は地方に下った宮家・木寺宮(きでらのみや)の出であるといわれている。

大永六年(1527年)に鎌倉時代より代々堀江城主を務めた大沢家の当主・大沢基相の嫡男として誕生する。堀江城主として基胤が城主であった時代、大沢家は駿河の太守である今川家の勢力下にあった。

今川義元が桶狭間の戦いで織田信長に討たれ、今川氏真が当主となって以降の今川家は勢力下にあった国衆や豪族たちの離反が相次ぐなどその衰退は目を覆うばかりであったが、ついに永禄十一年(1568年)、父・義元の代からの同盟国、甲斐の武田信玄との甲駿同盟が瓦解、武田信玄は大軍を率いて駿河に攻め込んだ(駿河侵攻)。そして、信玄の駿河侵攻と同時に、三河の徳川家康も遠江国へと攻め込んだ。両者は今川の領土を分割することで密約を交わしていたのであった。

武田信玄の駿河侵攻によって今川家は重臣の裏切りが相次ぎ、呆気なく今川氏真は駿河を放棄して隣国遠江国の掛川城へと落ち延びた。遠江国に攻め込んだ徳川家康はまだ遠江を完全攻略するには至ってなかったのである。

未だ徳川軍の攻撃を受けずに無傷だった大沢元胤の軍勢や居城だったが、曳馬城を陥落させた徳川軍は、続いて今川氏真の籠る掛川城攻略に取り掛かった。それと同時に、兵の一部を未だ今川家に従う大沢元胤に差し向けた。対大沢元胤の徳川軍はまず、大沢基胤の居城・堀江城の支城である堀川城を一日で陥落させて本城である堀江城へと迫った。堀江城攻めの徳川軍の中には、今川家の目付でありながら、今川氏真から徳川家康に寝返った井伊谷三人衆(近藤康用、鈴木重時、菅沼忠久)も加わっていた。

圧倒的な兵力差で堀江城に攻めかかる徳川軍に対して基胤率いる堀江城は徹底抗戦。時には堀江城側が城を出ての奇襲を仕掛けるなどして攻城側には被害が頻出し、井伊谷三人衆の一人である鈴木重時もこの戦で命を落とした。

駿河を手に入れた武田信玄が遠江にも進攻しようとする構えを見せる中、今川氏真の籠る掛川城を一刻も早く攻め落としたい徳川家康は、兵力を掛川城へ集中させるため、徹底抗戦で堀江城攻城軍を苦戦させていた大沢基胤に、本領安堵を条件として徳川への帰順を提案。これを吞んだ基胤によって堀江城は徳川家のものとなった。

堀江城主として徳川家の配下となった大沢基胤は、その後徳川方として、武田勝頼との長篠の戦いや羽柴秀吉との小牧・長久手の戦いなどに参戦した。

慶長十年(1605年)6月28日に死去。享年79。嫡男の大沢基宿(もといえ)は、高家大沢家の初代当主として正四位下・左近衛中将、兵部大輔という地位を得た。

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堀江城主として徳川家康を苦しめ、高家大沢家の始祖となった戦国時代の無名の名将

この「おんな城主直虎」で興味深いのは、遠江国の国人領主であった時代の井伊家を描くというドラマの性質上、一般的には知名度の低い戦国武将たちがスポットライトを浴びている点でしょう。井伊家でいえば井伊直親直盛小野但馬守政次、さらに遠江国の井伊谷三人衆などもそうですね。

ここでご紹介する大沢基胤という遠江国堀江城主もそんな一人といっていいでしょう。

今川家と徳川家の間で家名存続のために戦っていたのは井伊家と同じです。今川から徳川へと主家を変えたことで井伊直政が徳川四天王と呼ばれるまでの存在となって彦根藩主となったのと同様、大沢家も基胤の活躍によって徳川家中で出世を果たし、子の基宿の代には高家として繁栄したのです。

そんな高家大沢家の始祖である大沢基胤という人物、上に記した経歴にある通り、なかなかの人物です。家臣の裏切りが頻発する中で最後まで今川家のために奮戦し、その武勇を認められました。基胤の奮戦故に本領安堵を得たといえるでしょう。いわば、基胤の器量ゆえの立身出世といってもいいでしょう。さらに、武田や徳川の軍勢に恐れをなして寝返った多くの今川勢とは違って、基胤は最後まで今川氏真に忠義を尽くして勇敢に戦いました。そんな実力を認められての家康からの帰順要請だったのです。

そんな実力の割に知名度は不当なまでに低いといわざるを得ない大沢基胤。このドラマを機に再評価されてほしい武将ですよね。

「八重の桜」以来4年ぶり大河登場の怪優・嶋田久作(しまだきゅうさく)演じる大沢基胤

この大河ドラマを機に大きく知名度を伸ばしそうな遠江国堀江城主・大沢基胤。そんな基胤を演じるのが個性派実力派俳優の嶋田久作さん。大河ドラマは1999年の「元禄繚乱」、2006年の「功名が辻」、2013年の「八重の桜」に続いて4度目の出演となります。

その独特な風貌からの存在感はまさに個性派俳優!といった感のある嶋田久作さん。映画デビューとなった「帝都物語」での「魔人加藤」こと加藤保憲役は本当に強烈なインパクトでした。とにかく凄い俳優が出てきたと思ったものです。

帝都大戦でのデビュー以降は仕事が途切れることのない人気俳優としてテレビ・映画・舞台で大活躍中の嶋田さん。この「おんな城主直虎」では無名の名将・大沢基胤という人物をどう色付けしてくれるのでしょうか。本当に楽しみですね。

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