マネーの虎の名物社長たちの現在からみる起業の大変さ ホリエモンのいう「低レベル」の意味するものとは?

今や「起業家」などという言葉は珍しくもなんともなくなった昨今ですが、一昔前には起業家といえば、「野心と勇気溢れる冒険者」といったイメージが強いものでした。

そんな夢を追いかける「起業家」を応援する番組として人気を博した伝説的なリアリティ番組が「マネーの虎」です。

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起業家対名物社長のプレゼンを巡るバトルで人気を博したマネーの虎

「マネーの虎」とは、2001年10月から2004年3月まで2年半の間日本テレビ系で放送されていたドキュメント風のリアリティ番組です。

起業を目指す一般参加者が自分のやりたい事業の内容や計画を起業家として成功している(していた)社長たちの前でプレゼンし、その起業に対して社長たちが投資するか否かをドキュメンタリー風に放送する番組です。司会は1990年代に人気俳優として一世を風靡した吉田栄作さんが務めていたことでも話題となりました。

吉田さんの名セリフ「ノーマネーでフィニッシュです」はあまりにも有名ですね(起業家に対して誰も投資する社長がいなかったときの終了の決め台詞)。

当初は深夜番組として出発したこのマネーの虎ですが、深夜枠で人気を博してゴールデンへと昇格。しばらくして夜11時台へと時間を変更して終了した人気番組です。

わたしは深夜枠時代からほぼ毎週見ていました(関東ローカル時代除く)。

この番組では起業を夢見る一般人たちのプレゼンやバックボーンなども見どころでしたが、やはり一番の売りは、多士済々で個性豊かな「虎」と呼ばれる起業成功者たちでしょう。

その顔ぶれは外食産業からリサイクル業、芸能エンターテイメント、自動車業界など、各界を代表する新進気鋭の社長ばかり。中途半端なプレゼンをする参加者には容赦なく怒鳴りつける場面もあるなど、この番組の人気のほとんどは名物社長たちの存在であったとも言えます。

ホリエモンのいう「マネーの虎の社長たちが低レベルだった」発言の真意とは?

未だに伝説の番組として語られる機会の多いマネーの虎ですが、マネーの虎の社長以降の起業家世代であるホリエモンこと堀江貴文氏が、つい最近マネーの虎に出ていた社長たちに言及して話題を振りまいていました。

堀江貴文がロジカルに説明する「マネーの虎に出ていた社長たちが低レベルだった理由」

さすがはホリエモンといった感じですね。相変わらず批判は多いようですが(苦笑)、内容は至って正論であり、批判の理由も詳しく分かりやすく説明されています。

ホリエモン曰く、

「マネーの虎に出ていた人たちって、社長側も投資される側も全然レベルが低かったんですよ」

と一刀両断し、その理由については、

「昔は起業はしょうがなくやるものだった。マネーの虎に出ていた社長たちも起業するしか選択肢がないはみ出し者でね…」

「当時は出資する側も実は大したことなかった」

と言っています。

確かにそうですよね。マネーの虎に出ていた社長たちが起業したのは、未だに日本が終身雇用制度にどっぷり浸かっていた時代であり、優秀な人材は一流企業に入ってそこで高待遇を得て出世していくという時代でした。

しかし今や時代は大きく変わり、日本特有の終身雇用という考え方自体が崩壊し、優秀な人材は自身で起業したり良い条件を求めて次々と転職しながらキャリアアップしていく時代となっています。

そんな旧時代の中で起業家となること自体が異端児であったという事であり、まだ競争の少なかった時代であった故に成功しやすかったという事なのでしょう。

とはいえ、やはり起業家としてのパイオニアのような存在であったマネーの虎の「虎」たちは気になる存在です。

そこで、そんな新進気鋭の虎たちの現在はどうなっているのでしょう。

個性あふれる元祖起業家社長たち

個性あふれる新進気鋭の社長たち、通称「虎」ですが、主な人気社長たちといえばこの辺りでしょうか。

社長名    代表を務める会社名           年商

堀之内九一郎 (株)生活倉庫             102億
加藤和也   (株)ひばりプロダクション       非公開
川原ひろし  なんでんかんでんフーズ(株)      6億
小林敬    (株)小林事務所            65億
高橋がなり  ソフト・オン・デマンド(株)      78億
安田久    (株)エイチ・ワイ・ジャパン      18億
南原竜樹   オートトレーディングルフトジャパン(株)55億
貞廣一鑑   (株)ラヴ               25億
吉川幸枝   (株)よし川              50億
野口美佳   (株)ピーチ・ジョン          134億
文野直樹   イートアンド(株)           71億
(会社名や年商は番組放送当時の物)

自分的にはよく出ていた社長といえばこの辺りの面々でしょうか。

起業家に対して恫喝に近いほど厳しい社長もいれば、暖かく見守る系の社長もおり、また気前よく投資する社長もいれば、結局一度も投資することなく番組を終了した社長もいますね。

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倒産した社長、異分野に進出した社長、常に一線級を維持している社長・・虎たちの悲喜こもごも・・

上記に挙げた社長たちのうち、堀之内九一郎氏の生活倉庫、小林敬氏の小林事務所、安田久氏のエイチ・ワイ・ジャパンなどは今は無く、各社長たちは事実上の倒産という憂き目にあっています。

なんでんかんでんの川原社長も当時の勢いはなく、現在では3店舗を営業するのみであり、タレント業も並行して借金を返済している最中であるとの事です。

一方で、貞廣一鑑社長や文野直樹社長のように現在でも順調に経営を伸ばしている社長もいます。

高橋がなり氏や野口美佳氏のように社長の座を後進に譲って新しい道を歩んでいる社長や、南原竜樹氏のように危機的状況を何とか乗り切って、本業の自動車以外にもジム経営や看護・介護など他分野に積極的に進出している社長もいますね。

とにかく虎たちの今を見て思うのは、継続して成功し続ける事の難しさであると言えるでしょう。

その意味では、起業家というポジション自体が極めて不安定かつ未知の物であった時代に起業して現在まで持続している虎たちのポテンシャルは本物であろうという事ですね。

今の時代に「マネーの虎」を復活させたらマニアック過ぎて視聴率は取れない(笑)

マネーの虎の番組終了から早くも12年が経ちました。

マネーの虎放送時から現在に至るまでは小泉政権下での規制緩和やその後のリーマンショック、さらに民主党政権を経てのアベノミクスなど、日本を取り巻く経済状況は激変していった時代です。

そんな中で若き優秀な起業家たちが次々と現れ、今や優秀な人間は企業戦士(死語っすね笑)などという道を選ばずにどんどん起業していくという時代となっています。

思うのですが、起業という概念が全く変わった今という時代にこの「マネーの虎」を再び放送したらどうなるのでしょうか。

当然番組の核となる「虎」たちの顔ぶれは一新される事となるでしょう。現在進行形で成功している人間でなければいけないのですから。

恐らく恐ろしいほどレベルの高いやり取りが展開される事となるでしょうね。起業する側も投資する側もノウハウの蓄積によってレベルは段違いに高くなっているので、テレビ的にはマニアック過ぎて面白くないかもしれません。

なので、BS日テレくらいでいいのでひっそりとやってはもらえませんかね、日テレさん(笑)。

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