NHK大河“毛利元就” 中村芝翫(橋之助)のダークヒーローぶりと隆元・吉川元春・小早川隆景三兄弟三本の矢キャスト

また1997年のNHK大河ドラマといえば??と聞かれてもなかなか出てきませんよね?1997年といえば今からちょうど20年前になります。

この年の大河ドラマは「毛利元就」。前年の1996年の大河ドラマはあの高視聴率大河として社会現象にもなった竹中直人主演の「秀吉」でした。

前年の高視聴率を受けて大プレッシャーの中で始まった大河ドラマこそ、ここでご紹介する「毛利元就」だったのです。

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高視聴率の竹中直人「秀吉」の翌年に放送された毛利元就

ここで簡単に1997年のNHK大河ドラマ「毛利元就」について説明しておきましょう。

ジャンル :歴史ドラマ
放送期間 :1997年1月5日~12月14日
放送時間 :毎週日曜日20:00~20:45
ドラマ枠 :大河ドラマ
放送回数 :全50話
制 作 局:日本放送協会(NHK)
音   楽:渡辺俊幸
原   作:永井路子
脚   本:内館牧子
主   演:中村橋之助(現:中村芝翫)
平均視聴率:23.4%
最高視聴率:28.5%

一言で言わせてもらえるのであれば、あれから20年も経ったのね‥というのが正直なところです(苦笑)。

個人的には山陰に住んでいる人間だったので、中国地方の偉人の大河ドラマというのが非常に新鮮であり、期待値の高まる要素でもありました。さらには山陰地方の戦国時代の英雄たちも大きく取り上げられたという事もあって、思い入れの深いメモリアル的な作品ですね。

結果的に平均視聴率30.5%、最高視聴率37.4%を記録した前年の「秀吉」に数字面では及ばなかったものの、そのクオリティの高さは決して負けていません。それはわたしが保証します。

永井路子原作、内館牧子脚本は軟弱なようで硬派!渡辺俊幸作曲のOPは壮大の一語

この毛利元就の原作は女性作家の永井路子さんの「山霧」「元就、そして女たち」がベースとなっています。これらの小説をベースとして、元就の正室・美伊の方(みいのかた)の登場シーン以外の部分を脚本を担当した内館牧子さんのオリジナルストーリーとして展開していくという形です。

ここ最近の大河では珍しくなくなりましたが、この頃の大河ドラマではまだ女性作家の原作、女性脚本家というのは珍しかったですね。

とはいえ、軟弱な大河ドラマかといえば全くそんなことはありません。元就の家庭的な面を描くというコンセプト上、ホームドラマ要素が強くはなっていますが決してスイーツな大河ではありません。しっかりと戦国時代の凄さや過酷さ、そして元就の汚さやずるさ、冷酷さも描かれています。決して聖人君子な主人公ではありません。

ホームドラマ要素でマイルドに見えますが、実際は凄く骨太なドラマであるという事は見ていただければ感じてもらえると思います。

オープニングテーマ曲を担当したのは渡辺俊幸氏。このオープニングタイトルがまた素晴らしい!!本当に素晴らしいオープニングです。これぞまさに大河!!といったスケールの大きさ、起承転結の様式美、すべてを包み込む圧倒的な臨場感。

良き大河ドラマの条件を全て兼ね備えてますね。

陰湿な策略家のイメージを覆した中村橋之助のボヤキ元就。しかしやってる事は酷い(笑)

主人公の毛利元就を演じたのが、当時32歳だった歌舞伎界のホープ、三代目中村橋之助(現:八代目中村芝翫)。9年前の「武田信玄」で徳川家康役を演じるなど、既に大河ドラマ出演経験もあった橋之助さんにとっては、待望の大河初主演でした。

15歳で既に大河デビューしていた(1980年の「獅子の時代」)天才歌舞伎俳優の演技は素晴らしいものでした。若き日の純粋で青い元就から謀略の鬼と呼ばれるようになるまでの元就の演技は彼にしかできない説得力に満ち溢れたものでした。

人生としては、毛利元就ほど汚いことをやった戦国武将も珍しいです。元就がドラマの中で「謀(はかりごと)多きは勝ち、少なければ負ける」というセリフをいいますが、その言葉を地で行く人生を歩んできたのが毛利元就という男であり、謀略という点でいえば、黒田官兵衛だろうと真田昌幸だろうと徳川家康だろうと、この毛利元就という中国の覇者の前では子供同然に思えてしまうほどです。その謀略は間違いなく戦国武将ナンバーワンでしょう。

そんな元就の謀略王としての凄味と、筆まめで愚痴っぽい家庭人としての一面を見事に同居させたのが内館牧子さんの脚本と中村橋之助さんの名演でした。

やってる事は超ひどいのになぜか憎めない。そんな戦国の謀略王のギャップもこのドラマを名作たらしめた大きな要因だと思いますね。

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上川隆也、松重豊、恵俊彰が演じた隆元、元春、隆景の三兄弟

元就といえば有名なのが「三矢の教え(みつやのおしえ、さんやのおしえ)、三本の矢」でしょう。三人の息子に一本の矢ではたやすく折れるが三本だと簡単には折れないとして結束を訴えかけた、あの有名なエピソードです。

というわけで、このドラマでも元就の三人の息子は欠かせない重要な役どころです。その面々が以下の通りとなっています。

続柄 武将名   俳優

長男 毛利隆元  上川隆也

次男 吉川元春  松重 豊

三男 小早川隆景 恵 俊彰

これが毛利元就の誇る三人の息子たち、その後毛利家を背負って立つ名将たちです。

これは意外なキャスティングでした。長男の上川隆也さんは真面目な隆元のイメージ通りでしたが、次男の元春は松重豊さんでした。恥ずかしながらわたしはこの毛利元就の吉川元春役で初めて松重豊という俳優を知りました。今では名優として押しも押されもせぬ実力派として超売れっ子でしたが、この頃はまだまだ知名度がなかったですね。だからこそこの抜擢は意外でした。

しかし真っすぐな豪傑という元春のイメージにはぴったりでしたね。

元春役以上に意表を突かれたのが三男の小早川隆景役の恵俊彰さん。後に豊臣五大老にまで上り詰める毛利家一の智将にまさかホンジャマカの恵さんを持ってくるとは・・

ぶっちゃけると最初は「大丈夫かよ??」という感じでしたが、これがまたなかなかにハマっていましたね。要領のいい弟というキャラは生真面目な長男、一本気な次男との差別化としてはコントラストが良く、ドラマに深みをもたらすことに成功していたと思います。

松坂慶子と渡部篤郎の演技は必見!大河史に残る名キャラを生んだ熱演

その他の毛利家の人々といえば以下のようなキャスティングでした。

毛利弘元 西郷輝彦  元就の父
祥の方  竹下景子  元就の母
美伊の方 富田靖子  元就の正室
毛利輝元 森田剛   元就の孫
杉の方  松坂慶子  元就の育ての母
毛利興元 渡部篤郎  元就の兄
相合元網 西島秀俊  元就の弟
妙    宮本信子  元就の側室
香    秋本奈緒美 元就の側室
さよ   田中広子  元就の側室

豪華ですなあ(笑)。大河ドラマならではの豪華絢爛さを感じますね。

どのキャラもいい味出してましたが、やはり一際際立ったのは松坂慶子さん演じた杉の方でしょう。完全にキャラ立ちしてました。本当にお茶目で天然、困った人だが憎めない(笑)。松坂慶子さんはこの役で完全に新たな女優像を確立されたと思いますね。それほど素晴らしい演技でした。

さらに忘れてならないのは、元就の兄として生まれ、毛利家を継ぎながら酒におぼれて早死にする毛利興元を演じた渡部篤郎。元就との最後の場面はすさまじい鬼気迫る演技でした。登場場面は少なかったですが、そのインパクトはMVP級でしょう。迫真の演技とはまさにこのドラマでの渡部篤郎さんの演技を言うのだと思いますね。

あ、あと毛利元就の孫であり、毛利隆元の嫡男である毛利輝元を演じたV6の森田剛さんは元就の幼少時代も演じています。若くてかっこよかったですねえ。

この後は元就のライバルとなる周辺国の戦国武将たちや、一癖二癖ある毛利家の老臣たちなどについてもご紹介していこうと思ったのですが、長くなりそうなので別の記事にします。続きはこちらでどうぞ。

大河ドラマ毛利元就 山陰の覇者・尼子経久、大内義隆を討った陶隆房等魅力的なライバルたち

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