実在?架空?史実の時代劇主人公達 鬼平(長谷川平蔵)、伝七、暴れん坊将軍に鼠小僧、石川五右衛門まで

戦前や戦後間もなくの映画界、そしてその後のテレビドラマなどの普及によって数多く生み出された名作時代劇の数々。そしてその中でも日本人の中で大きな存在となっていった時代劇におけるスター主人公たち。

そんな時代劇のスター主人公たちは実在した人物なのか否か?

ここではそんな有名い人物たちが実在した人物なのか、劇中だけの架空の存在なのかをご紹介したいと思います。

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鬼平犯科帳:長谷川平蔵(はせがわへいぞう)

ご存知昭和の文豪・池波正太郎の代表作でもある「鬼平犯科帳」。火付盗賊改(ひつけとうぞくあらため)方長官である「鬼の平蔵」こと長谷川平蔵を主人公としたこの名作小説は幾度となく映像化され、お茶の間の人気を博してきました。最近では何といっても中村吉右衛門さんのシリーズが有名ですよね。

鬼平犯科帳の主人公・火付盗賊改役の鬼の平蔵は実在したのでしょうか、その結論は・・

長谷川平蔵は実在した人物です。

鬼平の本名は長谷川宣以(のぶため)。延享二年(1745年)生まれ(異説有)の長谷川宣以が活躍したのはちょうど老中・松平定信が行った江戸三大改革の一つ、「寛政の改革」の頃です。火付盗賊改だった長谷川宣以は、当時を代表する大盗賊だった真刀徳次郎(しんとうとくじろう/神道・神稲とも)一味や、盗みだけでなく強姦も働き、江戸市中を恐怖に陥れていた凶悪盗賊の葵小僧(あおいこぞう)一味を捕らえて獄門送り(死罪)にするなど、史実でも凄腕として当時は有名な存在でした。

ちなみに、小説やドラマなどでも登場する鬼平の息子である長谷川辰蔵も実在の人物で、名を長谷川宣義(はせがわのぶよし)といいます。実は長谷川平蔵という名の「平蔵」というのは通称であり、鬼平の主人公である長谷川宣以だけではなく、息子の宣義、さらには宣以の父である長谷川宣雄(はせがわのぶお)も名乗っていた名前です。つまり、長谷川平蔵とは、長谷川宜雄、宣以、宣義の三代にわたって使われていた名前という事です。一族の由緒ある名前だったという事ですね。

鬼平の主人公・長谷川宣以は寛政七年(1795年)に50歳で亡くなったといわれています。医療技術などの違いから今の時代と簡単に比較はできませんが、やはり早いという印象ですよね。

ちなみに、「鬼平犯科帳」に出てくる密偵や火付盗賊改方の与力、同心は全て架空の人物となっています。

伝七捕物帳:黒門町の伝七(くろもんちょうのでんしち)

陣出達朗の時代小説を基にした中村梅之助主演、「伝七捕物帳」が有名な、岡っ引きである黒門町の伝七の活躍を描いた「伝七捕物帳」。中村梅之助さんによるドラマの最後の締め、人差し指と親指での「よーぉっ、よよよい、よよよい、よよよいよい、あ、めでてえな」はあまりに有名ですよね。最近では、中村梅之助さんの息子である中村梅雀さん主演によるNHK-BSプレミアムでのBS時代劇でシリーズ化される人気作となっています。この黒門町の伝七役は中村梅之助・梅雀親子そろってのはまり役といった感じですね。

そんな、黒門町の伝七は架空の人物です。

はい、伝七親分は小説から生まれた架空のヒーローでした。

同じく岡っ引きの銭形平次も架空の人物ですし、やはり岡っ引きという身分で史実に残っている実在の人ってのはなかなかいないんでしょうね。

暴れん坊将軍:徳川吉宗(とくがわよしむね)

時代劇スター・松平健の出世作であり代表作でありライフワークともいえるのが「暴れん坊将軍」。1stシリーズでは「吉宗評判記」というタイトル名が前段についていたことからも分かるように、徳川幕府の第八代将軍・徳川吉宗を主人公とした人気時代劇です。

この暴れん坊将軍の主人公・徳川吉宗は実在の人物であります。

まあこれはご存知の方がほとんどだったかもしれませんね。何たって江戸幕府全15代将軍の中でもその政治手腕などは屈指という評価を得ている名君です。「享保の改革」によって見事に幕府財政を立て直した凄腕将軍なのです。

そんな吉宗が将軍という身分を隠して「旗本・徳田新之助」として江戸の町にはびこる悪を成敗するというこの物語自体はもちろんフィクションです。確かに目安箱などを設けて庶民の声に耳を傾けた吉宗ですが、さすがに江戸の町に出て悪を斬る!などという暴れん坊な事はしていません(笑)。

お話自体はフィクションですが、そのある種様式美ともいえる勧善懲悪ストーリーと、見事な松平健さんの殺陣さばきは「これぞ娯楽時代劇!!」というにふさわしい作品です。

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鼠、江戸を疾る:鼠小僧次郎吉(ねずみこぞうじろきち)

古くは江戸時代の講談や歌舞伎で庶民の人気となり、現在に至るまでドラマや映画などで義賊として描かれてきた盗賊、鼠小僧。大名屋敷に単身忍び込んで大金を盗み、それを江戸の庶民に配ったという、犯罪者でありながらも江戸時代のヒーロー的ポジションという特異な人物でもありますよね。

最近では、赤川次郎氏の人気小説を原作とした、「タッキー&翼」の滝沢秀明さんが主人公・鼠小僧に扮したNHK-BSのBS時代劇「鼠、江戸を疾る(はしる)」がシリーズドラマとして人気を博し、再び鼠小僧が注目されましたよね。

そんな江戸時代を代表する大盗賊、鼠小僧は果たして実在したのでしょうか。

結論としましては、鼠小僧は実在の人物です。

鼠小僧は本名を次郎吉といい、本業はとび職でしたが、何度となく大名屋敷に忍び込んで大金を奪った罪で捕らえられ、市中引き回しの上獄門晒し首という末路を辿りました。ただし、盗んだ小判を江戸の市民にバラまいた、困っている人に配ったという実話は無く、これは後世の創作であるといわれています。

それと、ドラマでよく描かれる「おんな鼠小僧」というのは完全なるフィクションです。女鼠小僧は架空の人物だという事ですね。

石川五右衛門:石川五右衛門(いしかわごえもん)

江戸時代の盗賊、鼠小僧次郎吉が出たついでに、同じく伝説の大泥棒として知名度の高い、石川五右衛門もご紹介しておきましょう。

江戸時代には浄瑠璃、歌舞伎、読物などで大人気となって伝説の大盗賊として江戸の町のヒーローとなった五右衛門。その人気は現代でも健在で、2016年には市川海老蔵さん主演でテレビ東京が連続ドラマ化して話題になりました。大ヒットアニメであるルパン三世の大人気キャラクター、斬鉄剣を持つ剣の達人・石川五ヱ門はこの大盗賊・石川五右衛門の子孫という設定となっているように、アニメファンなどにも大きな人気のあるキャラクターです。

この伝説的な大泥棒・石川五右衛門は実在の人物です。

豊臣秀吉治世の安土桃山時代に盗賊一団を率いて京の都を荒らしまわり、捕らえられて釜茹での刑に処せられた・・これが石川五右衛門について記述のある史実上の大盗賊・石川五右衛門の全てです。

逆に言えばそれ以外はほとんど後世の創作といえるものです。当時のイエズス会の宣教師の記述に残るくらいですから、大盗賊であったことは間違いないですね。

まとめ

ではまとめましょう。

長谷川平蔵宣以:実在
黒門町の伝七:架空
徳川吉宗:実在
鼠小僧次郎吉:実在
石川五右衛門:実在

という事ですね。

その他の時代劇スターたちの史実における実在の有無に関しては以下の記事をご参照ください。

時代劇主人公は実在の人物?架空?水戸黄門、大岡越前、遠山の金さん、子連れ狼、銭形平次

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